雪山テント泊でペグを打つための道具

甲斐駒ヶ岳の五合目で凍った地面にペグを打てずに苦労しました。

モンベルのU.L.ドームシェルターで過ごした悲惨な夜
モンベルのドームシェルターはメッシュの換気口を閉じることができません。強風下では、風上側の換気口(天井付近)から粉雪が吹き込んできます。内部は雪まみれになりました。テントにもぐりこみさえすれば人心地、というテント泊の安堵感を味わうことはできませんでした。

赤岳鉱泉や行者小屋など雪が少なめのテント場でもカチコチの地面(氷雪面)に突き当たることが多い。せっかく用意したイーストン・ゴールド24″ ペグが役に立ちません。なにせ60cmを超える長さなので、ヘッドを叩いても先端に力が伝わりにくいのです。

雪山テント泊でバチ効きするスノーペグ、Easton Gold 24″ / イーストン・ゴールド24″ ペグ
雪が深く、ある程度締まっている場合にバチ効きするのは間違いありません。雪に刺してすぐ安定してくれるとは限りません。「刺しやすい」ということは「抜けやすい」ということです。周囲の雪がペグに粘着し硬化するまでに時間を要します。過信は禁物です。

雪山といえども、短く強靭なタイプのペグが必要だと痛感しました。無雪期用のVペグやYペグがある程度通用するかもしれません。本命はアイスクライミング用(凍った草付き用?)の通称イボイボ(コングのアルパインピトン「ワーティ」など)です。大昔に別メーカーの製品を1本買って持っています。

問題はペグを打つための道具。雪山ではそこらへんに転がっている石で打ち込むというわけにはいきません。ペグを打つためだけにトンカチを持っていくわけにもいきません。

カモシカスポーツのナップサック

カモシカスポーツ本店(高田馬場)を再訪しました。先日、アイゼンケースを買ったとき、目を付けていた道具があります。

上の写真は会員証代わりのメンバーズバッグです。エコバッグとして商品をこれに入れて持ち帰ると、購入金額が5パーセント引きとなる仕組みです。ナップサックのみ手元に残し、ダッフルバッグは断捨離しました。

さて、持ち帰った商品は……。


なんだこれは。ノコギリか。


カバーを外すと、鋭い切っ先があらわれます。


おっ、トンカチが付いています。


グリップが刻まれています。


凝ったギミックが付いています。


付属品がインシュロックでくくりつけられています。

ただのトンカチにしてはお高い気がします。

バーンと商品名のロゴあり。

ペツル(PETZL)のアイスハンマー「ガリー(GULLY)ハンマー」

スミマセン。もったいつけ過ぎました。ペツルの「ガリー」です。アッズタイプとハンマータイプの2種類があります。もちろんハンマータイプを買いました。

シャフトの長さは45cmで重量は290gです。


付属品は、六角レンチと取扱説明書です。


クライミング・テクノロジーの「アルパインツアー」と並べてみました。うーむ、雪壁をダブルアックスで登るためのサブのピッケルとしては「ガリー」で十分かもしれません。せっかく買った「アルパインツアー」の立場はどうなるんだ。

マジックマウンテンの「アックスヘッドカバー」


マジックマウンテンの「アックスヘッドカバー」を同時に買いました。ハンマータイプ専用の商品は見当たらないので、アッズタイプを流用します。


樹脂製のカバーより軽くて安価です。


ハンマー側から先に差し込み、ベルクロで留めます。

カモシカスポーツは決算セール中


領収書の写真です。決算セール中でした。15パーセント(2,543円)引きは嬉しい。

冬登攀具」の文字がカッコいい。ペグを打つんですけどね。いやいや、きっと雪壁でも使います。


レジで特別割引のハガキをくれました。8日間限定で20パーセント引き!

そう言えば、会員になったあと引っ越ししました。それでこうしたセールのハガキが届かなくなったようです。あらためて住所を登録させてもらいました。

その他の購入候補

ペツルの「ガリー」以外にも、ロックテリクスの「ゴルジュハンマー」と「ゴルジュライト」を購入候補として検討しました。氷雪用ではありませんが、草付きや雪渓によく効くとされています。カモシカスポーツ高田馬場店には3製品とも置いてありました。

全長と重量は次の通り。「ガリー」がいかに軽量かわかります。

製品 全長 重量
ペツルの「ガリー」 45cm 290g
ロックテリクスの「ゴルジュハンマー」 38cm 530g
ロックテリクスの「ゴルジュライト」 30cm 390g

ピッケル代わりに単体で使えるか

残雪の白馬岳」でピッケル代わりに単体で使いました。

残雪の白馬岳を24年後に登る【登頂編】2018年3月27日
葛藤は続いています。風が強い、とか、ガスってきた、とかネガティブな要素があれば、ここで折り返していたと思います。が、しかし、今日の一日は、晴天が約束されています。引き返す理由が見つかりません。

ゆるやかな雪稜が主体なら、トレッキングポールと「ガリー」の併用で十分対応可能です。

もちろん、ダブルアックス登攀の片割れとしても利用できます。「残雪の利尻山」では、当初バリエーションルートを登るつもりでしたので、「アルパインツアー」といっしょに携行しました。(結局、一般ルートから登ったので、「ガリー」は宿に置いていきました)

最果ての忘れ物~残雪の利尻山【登頂編】2018年4月19日
東稜の難所が気にかかるせいか寝付かれませんでした。ほとんど寝た気がしないうちに窓の外が明るくなりました。5時半に車で迎えに来てもらい、6時前にはヤムナイ川を横断する地点に到着する計画です。すでに作戦ミスしている感があります。

まとめ

雪山テント泊で利用するペグ、スノーアンカーについてはこちらの記事をご参照ください。

雪山テント泊のペグとスノーアンカー
雪山縦走であれば、ピッケル、ワカン、スノーシュー、トレッキングポール等、テントの固定に利用できる装備には事欠きません。しかし、テントを張りっぱなしにして、山頂を往復する場合、それらの装備を置き去りにするわけにはいきません。別途しっかりしたペグを用意する必要があります。

雪山特有の張り綱の工夫についてはこちらの記事をご参照ください。

雪山テント泊の張り綱を再発明する
雪山テント泊の張り綱を再発明しました。既成の張り綱システムに不満点をいだいていました。「自在」は摩擦力を利用した「仮留め」なので緩むことがある。モノにしっかり巻き付けて結ぶと撤収時に解きにくい。そこで、こんな風変わりな張り綱システムを考案しました。
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