EXPEDのダウンマットがついにパンク! でも復活した話

EXPED(エクスペド)のDOWNMAT UL 7 Sを北アルプス・表銀座縦走に持っていきました。

2012年頃に販売されていた古いモデルです。型名の「UL」はUltra Lightを、「7」は厚さ7cmを、「S」はショートサイズ(163cm)をあらわしています。

ダウンマットの構造はおおよそエアマットと同じ。ただし羽毛が封入されており、雪山でも断熱性が高い。人間の呼気を吹き込むと、湿気でダウンの断熱性が失われるため、付属のポンプサックで膨らませます。

本家ExpedのYoutube動画

もしダウンマットを初めて知るという方は、本家ExpedのYoutube動画をご覧ください。

大天荘のテント場でついにパンク?

大天荘のテント場で寝ていたら、ダウンマットのクッション性がいまひとつ物足りませんでした。寝袋から出て確認すると、しぼんでいるではありませんか。再度ポンプサックで膨らませましたが、朝起きるとまたしぼんでいました。

このマットの上では乱暴な動きをしないように気を付けていたのですが、ついに「パンク」が訪れたのでしょうか。

槍の肩のテント場で復活した?

銀マットで最低限の断熱性を確保しているおかげで、しぼんだダウンマットでもそこそこの寝心地です。同梱されているリペアセット(パッチ用のシートや接着剤)を使わずにしのぎました。

槍の肩のテント場で寝た翌朝、
「あれ? しぼんでない」
しばらく考えて、原因に思い当たりました。

原因は排気口のほうだった

大天荘のテント場でしぼんだのは、排気口(DEFLATE)がしっかり閉じていなかったのが原因だと思われます。夜中に再度膨らませた際、給気口(INFLATE)はしっかり確認しましたが、排気口のほうには気が回りませんでした。どうやら中房温泉で撤収時に空気を抜いた際、排気口をしっかり閉じていなかったようです。スタッフサックに収納する分には何ら問題ない(不手際が引き起こすフィードバックがない)ため、次のテント場で問題が顕在化することになりました。原因と結果のあいだに長い時間が横たわっているため、すぐには気づかなかったというわけです。

シンプルなエアマット(給気口と排気口が同じ)では起こりにくい勘違いですね。

ダウンマットをお使いの方に事例として参考にしていただければと思います。


ダウンマットの詳細についての記事はこちらです。

賢者はEXPEDのダウンマットで眠る
ダウンマットとは「羽毛を詰めたエアマット」のことです。登山用のマットレスのなかで最高レベルの保温性を誇ります。雪山テント泊で普通のエアマットを使うと、背中側で温まった空気が対流し、地面側で冷やされ、熱が奪われます。ダウンマットなら、羽毛が対流を抑制します。

その他、いろいろなマットレスについての記事はこちらです。

登山マットレス(スリーピングパッド)の選び方とおすすめ
固定観念、先入観にとらわれていませんか。エアマットはパンクしやすいからクローズドセルしか使わない? エキスパートの装備にはしばしばエアマットが含まれています。暖かい季節と寒い季節でマットを使い分ける? 最高性能のマットを惜しみなくオールシーズン使い倒すほうが賢いかもしれませんよ。

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