ミニ三脚を新調する
無雪期の登山ではウルトラポッドミニを愛用しています。
余裕があれば、三脚を兼ねた自撮り棒を持っていきます。
問題は、手持ち撮影との切替えです。唯一無二の製品と思えたTamracのクイックシューは廃番になりました。
この製品には2サイズのクイックシューが付属しました。小さいほうを常用していましたが、どこかで紛失しました。仕方なく大きいほうを使い始めましたが、コンパクトデジタルカメラだとボディからはみ出します。胸ポケットなどに突っ込むと、わずかながら出っ張りが気になります。
なんとかしたい。そこで浮上してきたのがゴリラポッドです。
ゴリラポッド オリジナル
このアイテム、長いこと横目で眺めていました。
ある女性ボルダラーから完登動画撮影用の三脚について相談されたとき、私はすかさず「ウルトラポッド ミニ」を推薦しました。あまり実店舗に置かれていないからでしょうか、それとも機能一辺倒な外観がお気に召さなかったからでしょうか、その方はゴリラポッドを購入しました。
「あんなチャラチャラしたモノを買ったのか」と偏見に満ちた感想を抱いたのですが、よくよく調べるとなかなか機能的な製品ではありませんか。決め手となったのは、クイックシューを標準装備している点です。
開封の儀
外箱の四面
外箱の底面
フタを開ける
フタの下に使用説明書がはさまれていました。
内容物のすべて
内容物はこれだけです。
使用説明書
ゴリラポッド オリジナルの本体
ゴリラポッド オリジナルの本体です。
ゴリラポッド オリジナルのクイックシュー
お待ちかね。クイックシューを試します。
側面の丸いボタンを押す
クイックシューを本体から取り外す
側面の丸いボタンを押すと、内部のラッチが外れるシンプルな仕組みです。
クイックシューをカメラに取り付ける
クイックシューをカメラに取り付けました。コインで回すための溝が切られていますが、指で黒いプラスチックの土台ごと回せば、やや空回りしながらも締めたり緩めたりできます。
紛失したTamracのクイックシュー(小)と同じくらいのサイズ感です。カメラの底に収まるので邪魔になりません。
カメラ&クイックシューを本体に取り付けました。コンパクトデジタルカメラなら安定感は申し分ありません。
足底や各コマの黄色い部分にゴムっぽい摩擦力があります。TPE(熱可塑性エラストマー)という素材だそうです。
使用例
ゴリラポッドが木の幹に巻き付く
太い幹にはベルクロテープで巻き付ける
太い幹など、ゴリラポッドの脚が届かない場合は、ベルクロテープやストラップで巻き付けるとよいでしょう。これはウルトラポッド ミニで培った?テクニックです。
ちなみにこのベルクロテープはダイソーで購入しました。
ゴリラポッドが展望台の手すりに巻き付く
ゴリラポッドが手すりの支柱に巻き付く
上に乗せようとすると狭くて不安定でも、こんな風に脚をかぶせれば安定します。
スタビライザー風に持つ
脚を揃えれば、スタビライザー風に持つことができます。
動画撮影などで長時間持つ場合も前腕がパンプしません。
ゴリラポッドが電車の手すりに巻き付く
細くてスベスベのモノに設置するときは、3本の脚を「巻き付き」と「突っ張り」にうまく配分する必要があります。
ゴリラポッドが電車の吊り革に巻き付く
こんな不安定なモノに取り付けることができます。「ゴリラ」の面目躍如です。
ゴリラポッドを石に巻き付けて安定させる
岩の上などに設置するとき、石に巻き付けて安定させることができます。平たい場所に置く場合でも、こんな風に重量物に巻き付ければ、風に吹かれて倒れるトラブルを回避できます。
ゴリラポッドを膝に巻き付けて安定させる
自分の体に巻き付けるという小技が可能です。「ダッコちゃん」モードと呼びましょう。
ちなみに、カメラの先にあるのは御岳渓谷の有名なボルダー「とけたソフトクリーム岩」です。
ゴリラポッドをピッケルに巻き付ける
もちろんピッケルにも巻き付きます。
ピッケル用の三脚?としては、GoPro用のアダプタも有用です。
ゴリラポッドのクイックシューをロックする仕組み
ゴリラポッドの自由雲台の側面に錠前マークが描かれています。リングを回すと、突起が丸いボタンの下に入り込み、押せなくなる仕組みです。しかし、動きが固いため、着脱のたびに回すのは面倒くさい。カメラの角度を調節しているときなど、うっかりボタンを押さないように注意すれば、ロックしなくても大丈夫でしょう。
ウルトラポッド ミニとゴリラポッド オリジナルの重量比較
ゴリラポッドの購入をためらっていた理由のひとつが、ウルトラポッドミニの軽量コンパクトさに心酔していたからです。しかし、実際に比べてみると、重量面ではウルトラポッド ミニが実測で46g、ゴリラポッド オリジナルが実測で47gと互角でした。寸法面ではゴリラポッドがやや長くなりますが、気になるほどではありません。クイックシューを標準装備しているので、重量面と価格面はむしろ優秀だと言えるでしょう。ベルクロテープは付属しませんが、どのみち長いテープを携行するようにしていたので問題ありません。
ゴリラポッドの使い勝手が悪いところ
ゴリラポッドの脚はたくさんのコマで構成され、個々に立体的に動いて、変幻自在にモノに巻き付きます。収納時に足を揃えたとき、コマがてんでバラバラの方向を向いているのが気になります。その都度、プチプチを潰すような無心の境地で、ひとコマひとコマを整えるようにしています。
様々なアダプタが付属するアマゾン限定スターターキットもご検討ください。
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