街でも山でも着やすく、手を出しやすい価格帯の、ミドルレンジのダウンジャケットとして、21世紀ナンバーワンの座を与えたいダウンジャケットがあります。
ノースフェイスの
「アコンカグアジャケット」
または
「アコンカグアフーディ」
現在も継承されているモデルです。が、筆者が欲しいのは、左胸外側にナポレオンポケット(縦ファスナーのポケット)をそなえた旧モデルです。
たしか2010年前後、ノースフェイスの定番として、秋冬に必ずアウトドアショップの一画に陳列されていました。買いそびれて悔やんでいました。
ナポレオンポケットの利便性についてはいまさら口を酸っぱくして声高に主張したい。スマートフォンにしろ、ミュージックプレーヤーにしろ、イヤホンにしろ、ここに収納すると実にアクセスしやすいんです。
満員電車に座っているとき、隣の人を肘でこづかずにアクセスできます。バックパックを背負っているとき、ウェストベルトに邪魔されずにアクセスできます。
近年、この胸ポケットをそなえたダウンジャケットが少なくなった気がしてなりません。
内ポケットではダメなんです。寒風が吹きすさぶなか、フロントファスナーを下げて、さらに内ポケットのファスナーを下げるなんて、罰ゲーム以外の何物でもありません。
その思いが募ったあげく、ついにメルカリで「アコンカグアジャケット」の旧モデルを入手しました。
色は黒っぽいけれど、よく見ると深い緑色です。表面には艶があります。
▼正面
▼背面
素材は以下の通り。
表地:ナイロン100%
中わた:ダウン70%、レーヨン20%、その他の羽毛8%(光電子ダウン)
裏地:ナイロン100%
独自仕様のダウンは「光電子ダウン」と呼ばれています。遠赤外線効果で、着る人自身の体温によって生み出される自然な暖かさが感じられるとのこと。
筆者の肌感覚では、800フィルパワーのダウンを採用したダウンジャケットと遜色ありません。
▼この胸ポケットが便利なのです。
▼右胸の内側にも内ポケット(水平ファスナー)があります。手袋を使わないとき、ここに入れます。
手袋というやつはコンパクトなものであっても、ポケットの中でもこもこと膨らみ、いっしょに入れた他のモノを押し出しがちです。筆者は、半開きになったポケットからスマートフォンを落として、画面を割った経験があります。
右のハンドウォーマーポケットより高い位置にあるので、互いの中身同士が干渉しません。
クライミングやボルダリングの岩場で長時間過ごすときには財布を入れます。日がな一日、出番はないけれど、身近に置いておきたい大切なモノを収納するのに向いています。
▼襟の付け根(外側)にはジップインジップのためのストラップ&ホックが付いています。

襟の付け根のジップインジップシステム
ジップインジップシステムを使わないのであれば、スリットのなかに収納できるので邪魔になりません。
このギミックについて、公式サイトでは特に言及されていませんが、芸が細かいですね。
▼手首のジップインジップシステムも同様で、スリットに収納できます。

手首のジップインジップシステム
▼フロントファスナーのジッパータブは、ジップインジップシステム対応ウェアに連結できるように、表から裏へぐるりと回転するタイプが使われています。
▼裾には左右にドローコードとストッパーをそなえており、腹回りから寒気が侵入しないように調節できます。
▼コードストッパーのクローズアップ
▼首の後ろのタグ
Lサイズで実測重量は336gでした。
▼洗濯タグ
このダウンジャケットを主に街着、通勤着として使う予定です。筆者は普段使いのダウンウェアでフードをかぶることは皆無に近いので、ジャケットタイプを選択しました。
同じ時期に発売されたフーディの型番はND91314です。
中古ウェアを購入するのは初めての経験でした。
正直「他人が袖をとおしたウェアを中古市場で入手して着るのは抵抗があるなぁ……」と考えていたクチです。
しかし、ことダウンウェアに限れば、ユーザーの人間臭さ?が比較的浸み込みにくいと言えるのではないでしょうか。肌に直接着ることはなく、汗にまみれる印象は薄いです。
もちろん前のユーザーの使用状況によりますけどね。
今回、運よく状態が良いモノを安価に入手できたおかげで、中古ウェアも悪くないもんだと認識を改めました。
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コメント
文中で型番がND92322とありますが、正しくはND91322ですね。
ご指摘ありがとうございます!
修正いたしました。(恥)