「岳人」復活の兆し

本当は、「岳人」をすっかり買わなくなった、というタイトルにする予定でした。

「岳人」の経営が傾いて、モンベルが引き継ぐと知った時には拍手を送りました。カジタックスのときもそうでしたが、さすがやってくれるわい、と(上から目線)。しかし、引き継ぎ後の2014年9月号を見た時には正直なところ愕然としました。版型が昔のB5版に戻り、表紙も中身もとても地味になったからです。

表紙はもっとダイナミックなほうが良いのではないか

畦地梅太郎さんの版画はとても味わい深く、他誌と差別化する役割を十分に果たしています。が、いかんせん地味すぎます(泣)。

”山のナショナルジオグラフィック”を目指すのであれば、もっとダイナミックな絵や写真が良いのではないでしょうか。本家ナショナルジオグラフィックは動物であれ人間であれ景観であれ実にダイナミックな表紙になっています。

笑わない山ガール

東京新聞出版局時代の終盤、2013年から2014年にかけての表紙が好きでした。

ひとりの女性登山者が被写体となっています(2014年1月号のみ二人)が、その女性は笑顔ではなく、真摯な眼差しをどこか遠くに向けています。本来ダイナミックなはずの山岳風景と人とが、その一瞬のために呼吸を合わせてポーズをとったかのような不思議な写真です。

他の「明るく楽しい」系の山岳雑誌やムックとは一線を画していました。さすがひと味ちがうなと思ったものです。

版型が幅広に戻った

長いこと手に取ってないけど、最近どうなのだろう、と思ってAmazonを見たら、2017年9月号から版型が幅広に戻っているではありませんか。モンベルストアに出かけて、確認しました。確認するだけでなく、久しぶりに買い求めました。モンベルが引き継いだ最初の号もついでに買いました。

店員さんに「一般の書店には置いてないんですか」ときいたら、「大きな書店では置いているところもあります」とのこと。ICI石井スポーツの書籍コーナーに置かれていないのが気になります。

電子書籍化してほしい

「岳人」は読み飛ばすページが少ない。良い記事が埋め草的な記事に埋もれないので読みやすい。懐古的な記事が多くなった気がしますが、服部文祥さんの「1891年のウェストンルートを探して」(2017年9月号)のように体当たりで検証する系の企画にすると面白い。この方向性は大いに期待したいです。

ノウハウ系、カタログ系の雑誌にはしないという編集方針があるようですが、玩物喪志的な(?)ノウハウやギア系の記事は数十年たってから読み返すと歴史的に貴重な記事になります。映画「レイダース」で悪役が宝探しについて語った言葉「この時計を砂に埋めて千年たって掘り返せば財宝になる」というやつです。(うろおぼえのセリフです)

そのためにはぜひ電子書籍化してほしい。紙の手ざわりを大切にするのはよいとして、「永久保存版」を目指した記事が紙の劣化とともに失われてしまうのはもったいない。モンベル会員ならログインして読めるWEB形式なんていかがでしょう。

広告はやはりモンベルが取り扱う商品ばかり

これは仕方がないところでしょうか。第三者機関的な視点を入れて、自社製品と他社製品を正々堂々と比較評価してくれたら拍手喝采なんですけどねぇ。

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