グリッド主義
半袖Tシャツを購入するときは、肌面が汗で貼りつきにくいドット状やメッシュ状になっている製品を選ぶようにしています。そうでない製品は、色味やプリントを気に入って買ったとしても、周期的な断捨離フェーズにリサイクルゴミとして放出するはめになります。山岳メーカーの数千円のTシャツと何枚おさらばしたことか。一方、ユニクロの千円のTシャツ(肌面ドット状)は残っていたりします。
そんな私の心に響く製品が昨年夏に登場しました。ポーラテックのパワーグリッドライト素材を使用したミレーの「レ ドリュー Tシャツ ショートスリーブ」です。パワーグリッドと言うと、グリッド構造のフリースを指すことが多く、同素材を採用した製品は多いです。が、「ライト」を半袖Tシャツに採用した製品は他に見たことがありません。
そもそもポーラーテックの日本代理店のホームページには2018年8月現在、何故か「パワーグリッド」のページは見当たらず、ましてや「パワーグリッドライト」についての記載は見当たりません。本家サイトでも「Power Grid」のページはあるものの「Power Grid Light」のページは見当たりません。
とても気に入ったので、セールを待たずに購入し、それから四季を通して、低山ハイキングやクライミングジムで着倒しています。
この「ドリュー Tシャツ」を入手する以前は、ノースフェイスの「ジオメッシュクルー」というTシャツが主役でした。
この2着を比較しながら紹介します。
ミレー / ドリュー Tシャツ
全体
紙のタグ
製造番号は「MV7341」。製品名は「LES DRUS TS SS」です。日本語の紹介ページでは素材は「パワーグリッドライト」と記載されていますが、このタグには単に「Power Grid」と印刷されています。
ノースフェイス / ジオメッシュクルー
全体
ヘビーユースしているので、腹のあたりが伝線しています。うまく実物の色味を撮れませんでした。やや緑がかった不思議な色で、そこも気に入って購入しました。
素材タグ
取扱説明書タグ
デザイン比較
ドリュー Tシャツ
前面にフランスの名峰ドリューのイラストをあしらっています。黒字に赤の配色がクールです。
ジオメッシュクルー
こちらは何の変哲もない無地。前面は左胸のワンポイントロゴのみ、背面は右肩甲骨付近のワンポイントロゴのみです。
グリッド構造の比較
ドリュー Tシャツ
「ドリュー Tシャツ」は内側(肌面)がグリッド構造になっています。
ジオメッシュクルー
「ジオメッシュクルー」は内側(肌面)がグリッド構造になっています。内側も目の細かいグリッド構造になっています。
光に透かして比較
ドリュー Tシャツ
ジオメッシュクルー
「ジオメッシュクルー」のほうが生地のボリュームが少ないぶん透け具合が大きいです。
重量の比較
ドリュー Tシャツ
「ドリュー Tシャツ」(Lサイズ)の重量は実測で115gです。
ジオメッシュクルー
「ジオメッシュクルー」(Lサイズ)の重量は実測で88gです。
猛暑の高尾山で検証した
それまでは生地のボリュームが小さい「ジオメッシュクルー」を着ていたので、最初は着心地が固いと感じました。一年たった現在ではすっかり馴染んだにもかかわらず、ヘタリ感がほぼないところに品質の高さを感じます
猛暑の稲荷山尾根を速足で登ると、全身滝汗です。保水しきれない汗が滴り落ち、それをカリマーのDTAパンツが弾いています。
速乾性
グリッド構造でないTシャツと比較すると、乾きが速いのは間違いありません。
生地のボリュームが少なくてメッシュ感が強い「ジオメッシュクルー」と比較すると、涼しさや速乾性はやや劣ると感じます。
抗菌防臭性能
《ポリジーン抗菌防臭加工》をうたっています。そう言えば、「ドリュー Tシャツ」を着て登った日は、帰りの電車で「虫よけシール」を貼らずにすませることが多いです。
抗菌防臭性能が落ちてきたら、ポリジン社の「ポリジンスプレー」や「ポリジン ウォッシュイン」で銀イオンを復活させましょう。
後継モデル
ミレー / トリロジー デルタ リミッテド Tシャツ
2018年春夏モデルで「ドリュー Tシャツ」にいちばん近いのは「トリロジー デルタ リミッテド Tシャツ」です。胸のイラストが変わった以外はデザインがそっくりです。店頭で手に取ってみたところ、生地の外側がグリッド構造になっています。裏表を逆にしただけかと思いきや、「パワーグリッドライト」ではなく最新素材の「ポーラテックデルタ」が採用されています。
コメント