
カリマーの「DTA pants」(DTAパンツ)の腰のあたり
Dot Air(ドットエア®/Dot Air™)は、東レが開発した高機能ウェア素材です。メッシュのような特殊な織り構造により、高い通気性を発揮し、内側の熱や湿気を外に逃がします。
2015年頃にアパレルブランドでDot Aitが採用され始めました。
筆者は2017年にカリマーの「DTA pants」(DTAパンツ)を購入。アウトドアブランドがDot Airを採用した先駆的な商品ではなかったかと思います。
今年の夏も猛暑です。東京では6月中旬に猛暑日(35℃)を記録し、天気予報には連日、真夏日の気温が並んでいます。
Dot Airで灼熱地獄をサバイバルしましょう。

カリマーの「DTA pants」
クローズアップ
全体
普通のトレッキングパンツと比較
2015年に購入し愛用してきたマーモットの薄手トレッキングパンツ「KIMU PANT」(MJP-S5032)と比較してみました。
両方とも生地のグリッド構造により肌離れが良いタイプですが、「DTA pants」のグリッド構造はより明確です。
上部

左がマーモットの「KIMU PANT」、右がカリマーの「DTA pants」
下部

「DTA pants」のグリッド構造はより明確です。
透け具合
光に透かして見るとDot Air素材のメッシュ状がよくわかります。いかにも通気性が高そうです。

カリマーの「DTA pants」を光に透かして見る。

マーモットの「KIMU PANT」を光に透かして見る。
背面ポケット
背面のポケットはエレメントや縫い目が表地に出ないCONCEAL(コンシール)ファスナーで開閉します。
裾のコードロック
裾のコードロックは小ぶりで柔らかいタイプです。足首まわりに当たってもゴロゴロしにくいです。
ピスネーム
カリマーの「DTA Pants」のページに“ピスネーム部分は、小型のカラビナを引っ掛けることのできるループ状を採用。”と記載されています。右のポケット近くにあるネームタグは丈夫な生地で裏打ちされており、小型のカラビナやキーホルダーを引っ掛けることができるチューブ状になっています。
素材タグ
Dot Airを高尾山でフィールドテスト
遠出しない週末はよく高尾山に出かけます。トレーニングを兼ねているので、稲荷山尾根を速足で登ります。真夏は滝のような汗をかきます。山頂でベンチにすわると、びっしょり濡らしてしまうので、石垣にすわるようにしています。
下りは表参道をのんびり歩きますが、高尾山口に着くころにはまだウェアは湿っています。特に悩ましいのが腰から尻にかけての汗濡れ。そのまま電車の座席にすわるのは憚られます。
従来の対策 「タオルを尻の下に敷く」
真夏にはタオルが2枚必要です。
- 1枚目=高尾山口駅から高尾駅までのひと駅区間、大半の汗を吸い取らせます。
- 2枚目=駅前の飲食店や、高尾駅から先の中央線で、残りの汗を吸い取らせます。
今回の対策 「Dot Airを投入する」
と言うわけで、Dot Airを猛暑の高尾山でフィールドテストしました。
足を通した瞬間、着心地の軽さと通気性を感じました。冷房の効いた電車では膝の上あたりがスースーしました。

冷房の効いた電車では膝の上あたりがスースーする
稲荷山尾根から登り着いた直後は滝汗です。石垣にすわったあと水たまりができます。

石垣に水たまりができます。
Dot Airは撥水性をうたうだけあって、滴り落ちる汗が玉になりました。(しばらくすると生地になじみます)

滴り落ちる汗が玉になりました。
あれ? 乾いてる?

薬王院表参道のアジサイ
下山するあいだに「心持ち速く乾きつつあるかな」とは思ったのですが、そのまま電車の座席にすわれるほどではありませんでした。高尾山口駅から高尾駅までひと区間、いつものようにタオルを敷いてすわりました。

汗濡れ対策に座席にタオルを敷きます。
京王線の電車をおりて長いコンコースを歩き、改札を出て、ファミリーマートまで、合計350メートルほど歩いたでしょうか。アメリカンドッグとコーヒーを買って、イートインの座席にすわろうとしたとき、「あれ? 乾いてる?」と心の中でつぶやきました。数分すわったあと、立ち上がっても、座席が湿った様子はありません。2枚目のタオルを使わずにすみました。
Dot Airの速乾性の高さを実感しました。
- 撥水性が高く、保水する絶対量が少ない。Tシャツから滴り落ちた汗を吸わずに弾いた。
- びしょ濡れだと簡単には乾かないものの、メッシュ構造で表面積が多く、通気性が高いぶん乾きが速い(気がする)
- タオルに汗を移動させて、水の膜をなくすと、短時間で乾いた。
夏の低山歩きやトレーニング山行など発汗の多い活動におすすめです。
残念ながら、カリマーの「DTA pants」は生産終了となりました。
他ブランドの「Dot Air」素材を使用したパンツ
アウトドアブランド
他のアウトドアブランドもDot Air素材を使用したパンツを発売しています。
街やキャンプで着れそうなシャツもあり。
アパレルブランド
アパレルブランドもDot Airを採用しています。
筆者はコチラを2着購入し、ビジネスカジュアルの仕事場や日常生活で着回しています。
上半身も涼しく。
クールドットという似た素材
Dot Airに似た小松マテーレの「クールドッツ」を使用したウェアもおすすめです。
コメント