驚きの近接センサー搭載、ラドウェザーのヘッドライトをレビュー

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ラドウェザー(LAD WEATHER)のヘッドライト(ヘッドランプ)を購入しました。

実売価格が1,280円(税込)と安価であるにもかかわらず、内蔵バッテリーが1,200mAhと大容量。いざ届いて使ってみると、近接センサーによる点灯/消灯機能を搭載した驚きの意欲作でした。

開封の儀

簡素な外箱が届きました。

同梱物は、

  • プチプチにくるまれたヘッドライト本体
  • USB充電ケーブル
  • バンド
  • 取扱説明書
  • リーフレット

です。

本体

前面

背面

側面

上下に調整できる角度は小さいです(上の写真の角度まで)。この製品の最大の難点です。

ふつうに道を歩くぶんには実用的な角度で照らせます。

あまり下に向けると近接センサー(後述)が過敏に反応するので、あえて制限しているのかもしれません。

21世紀初頭に登場したLEDヘッドランプの元祖「ペツルのティカ」が全く角度調整できなかったこと懐かしく思い出します。

USB充電ケーブル

残念ながら、昔ながらのMicro USB TypeB端子です。

バンド

とても簡素な片側折り返し式です。メーカーロゴなどプリントされていない黒一色です。

土台の枠の左右にスリットがあります。そこからバンドを捻じ込めば簡単に装着できます。

取扱説明書

しっかりとした日本語で書かれています。

製品仕様だけ抜き書きします。

明るさ 150ルーメン(最大時)
照射距離 100m(最大時)
連続点灯時間 4~10時間
充電時間 約5時間
本体サイズ 66×33×42mm
使用電池 内蔵電池 1200mAh
防水防塵等級  IP44
本体重量 42g(ベルト含まず)

リーフレット

重量

「Black DiamondのSPOT 400」(専用充電池BD1500含む)と比較してみました。

本機の重量は公称42g、バンド込みで実測58gです。

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ブラックダイヤモンドの「スポット」はLEDヘッドランプのロングセラーです。21世紀初頭に登場して以来、業界のトレンドを取り入れて進化しつづけ、2022年シーズンの「スポット400」をもって一つの完成形に到達したように見えます。最大400ルーメンの高照度、無段階調光、照度メモリ、電源ロック、スポット光/ワイド光/赤色光の切り替え、「単四電池×3本」または「リチャージャブルバッテリ」を使い分け可能なハイブリッド仕様……とほぼ全部入り。最大400ルーメンの高照度、無段階調光、照度メモリ、電源ロック、スポット光/ワイド光/赤色光の切り替え、最強レベルの防水性(IPX8)、「単四電池×3本」または「リチャージャブルバッテリ」を使い分け可能なハイブリッド仕様……とほぼ全部入り。「初心者から熟練者まで、これを買っておけばまず後悔することはない」と自信をもってオススメできる製品の一つです。

使い方

各部名称は上図のとおりです。(付属の取扱説明書より)

充電する

本体の底部にUSB充電端子があります。そこを覆っているカバーはやや剛性不足か。パチッと嵌まる感触はありません。雨の中で使うと水が入るかもしれません そのあと充電するときは端子が濡れていないか注意が必要です。

充電中は右下のランプがく点灯します。充電が完了すると右下のランプが色に点灯します。

個体差かもしれませんが、実際に使用した感覚では、緑色に点灯してもフル充電とは限りません。製品仕様に記載されている「充電時間/約5時間」はあやしい。一晩充電しっぱなしにするくらいが確実です。

点灯と消灯

点灯パターン

電源ボタンをクリックするごとに点灯パターンが変わります。

点灯パターンは

  • 白色点灯(High)
  • 白色点灯(Low)
  • サブライト白色点灯
  • サブライト赤色点灯
  • サブライト赤色点滅

の5つを繰り返します。

3番目の「サブライト白色点灯」はいわゆる「ワイド灯」で、広い範囲をフラットに照らします。テント内でランタン代わりに利用するのに向いています。

電源ボタンを1回クリックしたのち5秒経過すると、次の1回クリックは「点灯パターンの切り替え」ではなく、いきなり「消灯」となります。この動作は取扱説明書に記載が見当たりません。

センサーによる点灯と消灯

本製品の最大の特徴です。

センサースイッチをクリックすると、電源スイッチと同様に5つの点灯パターンを循環します。そのあいだ青いランプが常時点灯します。どの点灯パターンのときでも、手をかざすと点灯したり消灯したりします。

本機には「照度メモリ」機能はありませんが、近接サンサーによる点灯/消灯が「照度メモリ」の代役をつとめます。

主要アウトドアブランドの製品でも見られない、このユニークな機能について、先輩くんと後輩くんに語ってもらいましょう。

センサーに手をかざして」とされているが、手以外でも何かモノを近づけると反応する。いわゆる近接センサーだ。
暗闇を歩いているとき、ジャケットのフードに反応して突然消えたら危険じゃないですか。
歩いている最中と言うよりは、何かの作業で頻繁に点けたり消したりする状況を想定してるんだろう。真っ先に思い浮かぶのは夜釣りだ。
登山で夜釣りみたいな状況ってありますか。
カメラ好きなら夜に撮影機材を扱うときに便利だろう。物理的なスイッチを頻繁に使うと摩耗して故障がはやまる心配があるが、センサーなら安心だ。
テント泊で食事するとき、テーブルランタンだと食器の中身が見えないじゃないですか。顔の前に食器を近づけたらセンサーが反応して、中身を照らしてくれそうですね。
いいところに気づいた。中身が見えないと食べてる気がしないんだよな。

実際に登山で使ってみた

夕暮れ時に高尾山に登り、暗くなるのを待ちました。稲荷山尾根の下り口から階段を見下ろす画角で撮ったのが下の写真です。

白色点灯(High)

白色点灯(High)だと、近くを薄明るく、遠くの中心部を明るく照らします。

これだけ照らせれば、夜道を歩くのになんの不安も感じません。

白色点灯(Low)

白色点灯(Low)だと、前項の白色点灯(High)よりも全体に薄暗くなります。

この写真だとえらく暗く見えますが、肉眼だと十分に夜道を歩ける明るさです。

サブライト白色点灯

サブライト白色点灯だと、近くを広くフラットに明るく照らします。光を当てる方向は前の2つの写真と同じですが、遠くはほとんど照らせていません。

特に変化のない樹林帯を歩くなら、このモードがいちばん足元周辺を見やすいです。贅沢を言えば、この照らし方でもっと明るいといいのですが……。

まとめ

明るさは最大で150ルーメンとされています。

『夜道を歩くとき十分に明るく、バッテリを消費し過ぎない経済的な明るさは100ルーメンくらい。200ルーメンあると安心感が強い』というのが持論です。

本機の明るさはやや抑え気味ながら、重量が軽いので、2台持ち派の予備としておすすめです。

2022年8月現在、セール価格で73%オフです。

その他、登山向きのヘッドランプについては、こちらの記事をご参照ください。

登山ヘッドランプの選び方とおすすめ
「明るすぎてもバッテリーの消耗が激しいだけだ」という意見はごもっともです。しかし、たいていのヘッドランプが調光機能を備えていますから、弱めの明るさで使えばいいだけの話です。重量(と価格)が増えすぎない範囲で出来るだけ明るい製品を買うことをおすすめします。
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