「天空のテント場」室堂平の仮設野営指定地で雪山テント泊を楽しむ

誰が呼んだか「天空のテント場」。玄関あけたら5分で雪山テント泊。

同種のものは数あれど、毎年11月末に期間限定で開設される室堂平の仮設野営指定地はプレミアム感が随一です。

時期

公式には「積雪後~11月30日(立山黒部アルペンルートが閉鎖される)まで」とされています。

過去の記録をWEBで検索すると、例年11月25日頃から。雪が多いと早まる場合があります。

今年も、立山室堂山荘のツイートで開設されたことを確認できました。

天気予報も良し。2022年11月27日から28日にかけて行ってきました。

場所

▼場所は室堂ターミナルから5分ほどの慰霊碑周辺です。

▼浄土山方面から俯瞰すると、こんな距離感です。

周辺の景色

▼雄山、浄土山方面。

▼剱御前~別山方面。剱岳ちょい見せ。

▼ホテル立山方面。

▼大日岳方面。区画の真ん中あたりにライズ1を設営しました。

生きた伝説、アライテントのライズ1
1984年に登場して以来のロングセラー。山岳雑誌でテントやシェルターの特集があると必ずと言っていいほどいっちょ噛みしてくる生きた伝説です。最新鋭の超軽量テントと並んでも見劣りせず、耐久性を優先するならこちらを選びたくなる質実剛健な設計。アル...

▼だいぶ日が傾いてから立山(富士ノ折立~大汝山~雄山)の稜線。

▼仮設野営指定地はロープで区画指定されています。

▼仮設野営指定地を少し離れた場所から。雪面にたくさんスキーやスノーボードの跡がついています。

トイレ事情

▼携帯トイレ用のテントが設置されています。室堂ターミナルのトイレが24時間使用可能なので、このトイレブースのお世話になることはありませんでした。

▼ちなみに、登山届を出したとき、指導員の方が携帯トイレを1つくれました。

▼日が落ちました。あちこちから夕餉を楽しむさんざめきが伝わってきます。

▼18時頃、室堂ターミナルのトイレに行きました。レストラン立山の入り口を覗くと、スタッフの姿は見えましたが、客がどれくらいいるのかはわかりませんでした。

▼レストラン立山の時間割はこうなっています。

▼真夜中にまたトイレに行きました。

▼エントランスから降りていく階段の灯りが落ちています。

▼トイレ前は明るいです。

▼雪山テント泊でこんなきれいなトイレを使わせてもらえるのはありがたい。飲料用の水もここで汲ませてもらいました。

▼個室の壁には除菌クリーナーまで備わっています。

浄土山に登る

▼翌朝。4時20分の目覚ましでいったん起きたのですが、二度寝してしまいました。

▼室堂ターミナルでまたトイレを借りて、浄土山を目指します。

▼浄土山の肩へトレースをたどります。

▼急斜面の直登をへて、浄土山の山頂に到達。背後に龍王岳。アクティブインサレーション(動的保温着)としてミレーの「ブリーズバリヤー トイ アルファ ダイレクトジャケット」を着用しました。

既存のミドルレイヤーを駆逐するミレー「ブリーズバリヤー トイ アルファ ダイレクト ジャケット」レビュー
「アクティブインサレーション」のなかで特殊な位置を占めています。素肌に直接羽織って気持ちが良い「フリース」であり、ポケットが豊富で防雪・防風・撥水性能を備えた「ソフトシェル」でもあります。実に汎用性が高く、私は登山に普通の「フリース」を携行しなくなりました。

▼雄山方面。次の機会に登りたい。

テント撤収

▼テント場に帰着。今回はピッケルとシャベルとしてBCAの「SHAXE TECH AVALANCHE SHOVEL」を持ってきました。浄土山の急斜面もトレッキングポールでしのいだので、ピッケルはテントのペグを埋めたり掘り出したりするときにしか使いませんでした。

▼分解すると、ザックの隙間にするりと収納できます。

男心をくすぐる変形合体、BCA「SHAXE TECH AVALANCHE SHOVEL」
男心をくすぐるギアを購入しました。ショベル(スコップ)とアックス(ピッケル)が変形合体する凄いやつ。シャフト部を共用することにより装備全体の重量と嵩張りを削ることができます。雪山単独行で荷重なショベルを携行しやすくなります。

帰途

▼この時期、最終バスの時刻が早まっているので要注意。室堂の常連さんがいつもの調子でのんびり帰ろうとしたら、最終バスを過ぎていて、仕方なくホテル立山に泊まったという呟きをTwitterで見かけました。

▼今日(11月28日)は月曜日。昨日は動いていた自動販売機が冬仕舞いしているではありませんか。黒部立山アルペンルートのような大規模な公共交通機関なら、自動販売機でいくらでも水分補給できるだろうと、テント撤収時にテルモスのお湯やプラティパスの水をドボドボと捨ててきました。う~、喉が渇いた。

▼扇沢よ、お前もか。

▼信濃大町駅まで我慢するしかないのか。ガックリ。……と思ったら、バス停留所のわきに「破砕帯のおいしい水」が! ありがたや。噴水のほうで飲んだのですが、水圧が不安定なのか、ブシャーッと顔に射出されまして、ドッキリでも撮られているんじゃないかと周囲を見回しましたよ。

▼時間前後して黒部平。来年もこの景色を見にきたいです。

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