BLACK WOLFの18650電池モバイルバッテリーをレビュー

BLACK WOLFの18650バッテリー急速充電器(モバイルバッテリー機能付き)と18650電池のセットを購入しました。

公式サイト以外に目ぼしい情報が見当たらない本製品についてレビューします。

開封の儀

パッケージ

同梱品は以下のとおりです。

  • クレードルセット:急速充電器(モバイルバッテリー機能付き)本体と付属品の内袋
  • 18650型リチウムイオン電池(容量3,500mAh)×2本
  • バッテリーケース
  • USB電源アダプタ

クレードルセット

クレードルセットにはUSBケーブルと取扱説明書が同梱されています。

本体

本体サイズはW103.5×D50×H35mm。スマホ(HUAWEI MATE 10 Pro)と並べてみました。写真で見た印象よりかなりデカいです。

家具店の広大なスペースでソファを購入し、狭い自宅に設置したら場所ふさぎで愕然とするが如しです。

幻の名機THRUNITE C2(18650電池×1本用)と並べてみました。幅と長さはともかく、厚みが気になります。

超小型軽量なモバイルバッテリー、ThruNite C2を登山で使う
通常のモバイルバッテリーとちがうのは、内蔵電池が交換できるところです。電池の種類は「18650電池」。この電池は大光量フラッシュライトやポータブル投光器がよく採用しているほか、多くのモバイルバッテリーやノートパソコンの交換用バッテリーが内蔵するセルの正体でもあります。

取扱説明書

しっかりした日本語で記載されています。

USBケーブル

ごく普通のUSB Type-Aオス – MicroUSB Type-B オスのケーブルです。

USB電源アダプタ

入力定格 100-200V 50/60Hz 0.6A
出力定格 5.0V 2000mAh

18650型リチウムイオン電池×2本

PSEマークあり日本語が記載されていて安心感があります。

2~3回充電/放電して慣らし運転?したあと、メータ付き充電器でフル充電までの電流量を計測。それぞれ3397mAh3314mAhという申し分ない数字を叩き出しました。

私が愛用している充電器はこれ。いろいろなサイズ/タイプの二次電池を充電できます。

サイズ

KEEPPOWERの18650電池より微妙に長いです。

18650リチウムイオンバッテリー放電性能テスト
「国産セル」をうたうKEEPPOWERの製品です。ちょっと欲張って、3,500mAhを選択しました。3,600mAhという製品もあるようです。他社からもっと大容量の製品が出品されていますが、4,000mAh、5000mAh、6000mAhなんて現状の技術ではあり得ないと言われているので、絶対に手を出しません。

ノギス(100均のプラスチック製😅)で測ったところ、長さは約69.5mmでした。

バッテリーケース

衝撃吸収力が高そうなソフトケースです。

リチウムイオン電池には可燃性の材料が使われており、落下の衝撃などで破損すると危険。こうしたケースに収納して運搬すれば安心です。

充電/給電

電池をセットする

18650電池×2本を並列にセットします。1本でも充電/給電が可能です。

こうして見ると、クレードルの幅や長さは電池より極端に大きいわけではありません。やはり厚みが大きく、四角四面な形状のために嵩張るのが残念です。

充電/給電する

入力/出力の電圧と電流について、取扱説明書にこう記載されています。

入力 DC 5.0V 1~2A(マイクロUSB)
出力 DC 4.2V 1~2A(充電器)
DC 5V 1~2A(モバイルバッテリー)

出力の「充電器」と「モバイルバッテリー」は何がちがうのか不明です。

18650電池は4.2V~3V弱が安全な使用範囲とされていて、保護回路はその範囲外への過充電・過放電を防ぎます。「4.2V」という数字はそのあたりを指しているのかもしれません。

実際にこのクレードルに入力(充電)したところ、一晩たっても電池残量LEDの点滅が止まりませんでした。どうも0.1~0.2Aくらいしか流れていない模様です。

個体差なのか、初期不良なのか。18650電池自体は良品だったので返品はしないことにしました(面倒くさい→販売店からすれば良い客🥴)。充電については先述の汎用充電器を利用すれば済みます。

出力(給電)については、Kindle Fire HD 10(バッテリ残容量50%程度)に接続したところ、1A前後が出ており実用上問題ないレベルです。(公称値の2Aに届くかどうかは対象機器による)

充電効率と重量の考察

私が使用しているスマートフォンのバッテリー容量は4,000 mAh。18650型リチウムイオン電池(3,500mAh)×1本で40~50%充電できます。2本でほぼフル充電できます。

3,500mAhを2本で4,000mAHしか充電できないのですか?
この製品に限らず、モバイルバッテリーは給電時に昇圧(リチウムイオンバッテリーなら3.7V⇒5V)のため目減りしたり、回路自身が電気を喰ったりしてロスが発生する。結果的に表示容量の60~70%しか充電できない。3,500mAh×2本で表示容量は7,000mAh。その60%は4,200mAhだから、最近のスマートフォンをおおよそ1回フル充電できるという計算だ。

スマホで写真を撮りまくると、1日でバッテリーを消費しつくします。余裕をみて、1日あたり18650型リチウムイオン電池を3本用意すると良さそうです。

充電クレードルの重量は公称66g(実測72g)、18650型バッテリーは1本で50g前後(実測49g)。3本用意すると、合計重量は72g+(49g×3)=219gとなります。

これは一般的な10,000mAhのモバイルバッテリーと容量の面でも重量の面でもほぼ同等です。

本製品の場合、2泊、3泊と長めの登山になっても、18650型バッテリーの本数を増やすだけで済み、総重量を減らすことができます。

1日に3本だとして、このクレードルには2本しか入りませんよ。
クレードルに1本だけセットした状態でも給電できる。
クレードルの故障に備えて、予備のクレードルを携行したほうがいいんじゃないですか。
そこまで心配性なら、スマホの故障まで考慮したい。スマホを1~2年で買い換える人なら、1世代前の機種を予備に携行するのが一案。充電の手間がいらず、ロスが発生しない。最近のスマホの重量は150g~200gだから、10,000mAhのモバイルバッテリーとほぼ同じだ。

まとめ(総合評価)

BLACK WOLFの18650バッテリー急速充電器(モバイルバッテリー機能付き)と18650電池のセットについて総合評価は以下のとおり。

  • 充電器としては初期不良レベルである。
  • セットの18650電池は良品である。
  • 給電器(モバイルバッテリー)としては標準的である。

平均すると、可もなく不可もなく。いや、充電器としては到底おすすめできません

18650電池だけ見れば期待以上。2022年9月現在、3,500mAh×4本組で3,500円と、KEEPPOWERよりも断然割安です。

登山用品

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