時は1980年代のゴールデンウィーク。場所は九州の岳人が愛する久住山系の坊ガツル。
夜半の猛烈な風で周囲のテントがバタバタと潰されて、大勢が避難小屋に逃げ込みました。
翌朝、坊ガツルに立っていたのはこのテントだけ。Last Standing tent。
人呼んでウィンパー型テント(Whymper tent)。
ワンダーフォーゲル部の顧問教授にお借りしたテントです。出入り口は吹流し式。居住性を高めるためにグラスファイバー製(だったと思う)のフレームで中央にアーチを作っています。フライシートも備えて万全です。
こんなオーバースペックなテントをなぜ坊ガツルに持ち込んだのかはおぼえていません。本格的に冬山に取り組もうとしていた時期だったので、その性能を試したかったのでしょうか。
このテントを貸してくれた恩師が昨年亡くなりました。それをきっかけに本格的な冬山をもう一度やってみようと思い立ち、その経緯を書き綴るために誕生したのがこのブログです。
いまやウインパー型テントに泊まった経験のある人は少ないのではないでしょうか。私は運よくワンダーフォーゲル部の顧問教授が所有していた貴重品を借りて登山したことがあります。暴風で周囲のテントが潰されていくなかLast Standing Tentでした。https://t.co/BICZzLsETM
— 神山オンライン (@kamiyama_online) June 11, 2020
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