LEDLENSERの「FLEX7 POWERBANK」は18650電池をモバイルバッテリー化するアクセサリーです。
18650電池を利用するタイプのヘッドランプと併用すれば、登山に携行するバッテリーを統一し、装備を軽量化できます。
なかなかのお値段なので二の足を踏んでいましたが、このたび購入にいたりました。公式サイトの情報だけではわからない細部をレビューします。
開封の儀
外箱
しっかりした箱に入っています。箱全体にいろいろ記載されていますが、有益な情報は箱のサイド(白地の部分)に集約されています。
入力の最大電圧/電流は5V/2.4A。これで2本のバッテリーを充電すると、高速さは期待できません。
出力の最大電圧/電流は5V/2A。おせじにも高速とは言えませんが、スマートフォンを充電しながら使うには十分です。
本体とUSBケーブル
本体を強い光で照らすと、内部のバッテリーが薄っすらと透けて見えます。付属のケーブルはUSB Type A→Micro USBです。
本体裏側にも仕様が印字されています。
取扱説明書
保証書、取扱説明書、一般的な注意事項など紙資料が同梱されています。
取扱説明書のPDF版が公式サイトで公開されています。(☞ユーザーマニュアルのダウンロード)
表面
Power Button(緑色の丸いボタン)を押すと、バッテリーインジケーターが3回点滅する場合、バッテリーの電圧が3V未満になっており、他機器へ給電できません。
裏面
ワイヤレスイヤホンなど低電流の機器に給電する場合、Power Buttonをダブルクリックすれば、バッテリーインジケーターが3回点滅し、低電流モードに切り替わります。
バッテリーの出し入れ
Lock-UnLock Wheelを左に回す
トレイを引き出す
トレイの背面には穴があいており、指でバッテリーを押し出すことができます。
トレイ、バッテリーともに技適マークあり。
このバッテリーは本機Flex7や、LEDLENSERのヘッドライト専用とうたわれていますが、しっかり「18650」と記載されており、18650電池を採用した他社機器に流用可能(自己責任)です。
重量
重量は公称「約164g」。バッテリーを除くと重量は実測で68gでした。
BLACK WOLFのPOWER BANKと比較
BLACK WOLFのPOWER BANKと比較すると、重量はあまり変わりませんが、サイズはずっとコンパクトです。
Thrunite C2と比較
幻の名機「Thrunite C2」のコンパクトさには流石にかないません。
充電/給電
充電
本機への充電ポートは残念ながら、いささか古めかしいMicro USB。形が上下非対称で、よく挿し間違えるやつです。LEDLENSER社にはUSB Type-Cへの更新を強く希望します。
Power Buttonの左右にバッテリー毎の残容量を示すインジケーター(4個のLED)が付いています。
給電
USBケーブルを挿しただけでスマホへの給電が始まります。
2本のバッテリーを合わせた容量は6,800mAh。大容量バッテリー(4,500~5,000mAh)を内蔵するスマートフォンをフル充電できます。
バッテリー1本だけでも給電可能です。
18650電池の互換性
他社の18650電池を本機で利用する
自己責任となりますが、手持ちの18650電池で試したところ、いずれも本機で利用できました。
特筆すべきは、保護回路を内蔵しない(長さ65~66mm)の18650電池(上図)でも利用できること。
マイナス極のバネの伸縮により、バッテリーの長さが65mm~70mmなら収容可能です。
もし18650電池を買い足すなら、個人的にいちばん好感触だったBLACK WOLF取り扱い電池をおすすめします。SAMSUNGやLGといった有名どころのセルを使い、しっかり日本語が表記されているところが安心。価格もリーズナブルです。
残念ながら、MILESTONE(マイルストーン)のヘッドランプ「MS-i1 Endurance Model」に付属するバッテリー(長さ約71.5mm)はトレイに入りませんでした。
専用バッテリーを他社機器で利用する
MILESTONEのヘッドランプ「MS-i1 Endurance Model」では利用できない
なぜ点灯しないのか、しばらく悩みました。原因はバッテリーのマイナス極の形状でした。
LEDLENSERの専用バッテリーはマイナス極の露出が狭く、凹んでいます。
「MS-i1 Endurance Model」のマイナス極のバネは径が大きいため、バッテリー側のマイナス極がくぼんでいると接触しません。ガ~ン。😨
本機Flex7のマイナス極をあらためて確認すると、上図のようにバネの径が小さいです。
これから18650電池を主軸とした運用を構想している人は、LEDLENSERのヘッドライトの購入をご検討ください。
Thrunite C2では利用できる
Thrunite C2はバネの径が細いので、マイナス極にしっかり接触します。ただし、バッテリーが微妙に太く、出し入れしにくいです。
まとめ
これまではThrunite C2で18650電池を活用してきました。
Thrunite C2は当然ながらバッテリーが1本しか入らないので、スマートフォンをフル充電するには途中でバッテリーを交換する手間がかかりました。
本機Flex7なら、18650電池×2本によって確実にフル充電できます。
ちなみに自分の場合、山の写真を撮ったり、地図アプリを見たりと、スマートフォンを一日使うと、バッテリーの残容量が20%くらいになるのが通例です。
さらに、早朝・夜間の長時間行動を想定して、ヘッドランプ用に一日あたり18650電池×1本を割り当てるとしたら、
18650電池×3本(約150g)で1日分
という計算が成り立ちます。
18650電池を主軸にすえたバッテリー運用、さらにすすめていくつもりです。
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