ボルダリングやクライミング用におすすめのブラシ

ボルダリングやクライミング用におすすめのブラシ(既製品)

ラピス アクセサリーブラシ

クライミング(マルチピッチ、ルートクライミング、ボリダリングなど全般)専用のブラシと言えば、筆者は真っ先にラピスのこの製品を思い浮かべます。ラピスはスロベニアのホールドメーカーであり、ホールドを掃除するブラシについて最適解を提供してくれるはずです。

  • 歯ブラシをひと回り大きくしたサイズ感で腰のチョークバッグに挿しやすい。
  • 植毛面が細長いので、小さなポケットに突っ込みやすく、スローパーを面で掃くのも得意である。

2023年頃、円安で海外製品の値段が軒並み値上がりしましたが、この商品は定価700円を維持しています。

メトリウス バンブーボアヘアブラシ

定番のラピス製品と似たサイズ感。ラピス製品は馬毛ですが、本製品は豚毛です。植毛面積は若干少ないです。柄は竹製で、もし岩場で紛失しても自然に戻りやすいのが嬉しいところです。

輸入元はロストアロー社。輸入製品を安価に販売するために小売店に協力を求めたという漢気のある会社です。そのおかげでリーズナブルなお値段(2024年現在、税込み600円)で入手できます。

エビス 豚毛歯ブラシ

忘れちゃいけない。歯ブラシの流用はクライマーの定番です。

ロクスノ第33号に「歯ブラシキングを探し出せ!」というミニ企画(2ページ)が掲載されました。10製品がエントリーし、3点満点を獲得したのは2製品。評者2人がともに3点満点を与えたのが「豚毛ライオン」でした。

評者A「実は私も豚毛を愛用しており、今回のテストでも最も印象がよかった。ホールドに毛先を当てたときの感触がほかのモデルと違う。」
評者B「おそらくこの匠はクライマーなのでしょう。ひとかきですべてを出し切る逸品です。ヒモを付けやすいように柄の穴も大きく開けられていて、匠の細やかな心配りが感じられる。」

スローパーを掃く用途には「軟毛ライオン」(良質な馬とヤギの天然毛を使用)も評価が高かったです。

本来の用途である歯磨きに使い、へたってきたらクライミング用におろす、というのがよくあるパターンです。が、高難度課題をおとすために、岩の粒子の奥底まで磨かないと気がすまない人は迷わず新品をおろしましょう。

2024年現在、オンラインショップでは何故かLIONブランドが見つかりにくかったり、法外な価格が付いていたりします。ブランドは違いますが、エビスの製品が同等のスペックをそなえています。

pamo ミニブラシ

長ブラシ(後述)で有名な国産ブランドpamoがデザイン性の高い「ミニブラシ」(天然茶色斑豚毛、竹の柄)を販売しています。
豚毛の歯ブラシと同じ価格帯(300円前後)です。
潔癖症の人に「その歯ブラシ、あなたの口のなかを磨いたんでしょう?」と白い目で見られないためにも、ここはひとつ、クライミング関連メーカーを応援しようではありませんか。

謎の中華ブラシ

最近見つけてお試し中なのが、中国製の安価な豚毛ブラシです(2本組)。

毛はやわらかめで、スローパーの掃き心地は良好です。 柄はプラスチックで軽量、ぶら下げるための穴があいています。

背面には謎の文字。誰か意味を教えて。

竹ブラシを購入して加工する手間(後述)を考えると、コイツを定期的に購入するのがお得かもしれません。

aliexpressでもっと安価に販売されていますが、個人的な電子情報(メールアドレスやGoogleアカウント)をかの国に渡すことを躊躇し、もっぱらAmazonを利用しています。注文してから届くまでに10日くらいかかります。郵便受けに投函されます。

ボルダリングやクライミング用におすすめのブラシ(自作)

外岩でホールドを磨くと、ブラシは激しく消耗します。上の写真のように、先端から摩耗し、切れ落ちていきます。

安価なブラシを探すと、工作用のブラシに行き着きます。

竹ヨージ、竹ブラシ

ホームセンターで売っている「竹ブラシ」を切って使います。

歯ブラシと同じサイズ感のものは「竹ヨージ」、30cmくらいの長いものは「竹ブラシ」などと呼ばれます。中間的なサイズもあります。

(上)竹ヨージ、(下)竹ブラシ

「竹ブラシ」は、そのまんまボルダリングジムの置きブラシとして備え付けられていたり、長ブラシに固定されていたりします。

腰のチョークバッグに差せるようにするには、ノコギリで適当な長さに切ります。

先端がやや出っ張っており、ポケットの中を掃除するときなど邪魔になるので、ノコギリやカッターナイフで削ります。さらに手で持つ部分の角を丸めると、手に馴染みやすいです。

毛の面積が広いので、スローパーを掃きやすいです。安価なので、惜しげもなく使えます。

Lapisのクライミング用ブラシ(天然馬毛製)と並べてみました。

チョークバッグに差すとこの通り。

ボルダリングやクライミング用におすすめのブラシ(サイズ比較)

ここまで紹介してきたブラシを左から順番に並べてみました。サイズ感を比較して御覧ください。

  1. ラピス アクセサリーブラシ
  2. メトリウス バンブーボアヘアブラシ
  3. エビス 豚毛歯ブラシ
  4. pamo ミニブラシ
  5. 謎の中華ブラシ
  6. 竹ブラシ(柄を短く切断済み)
  7. 竹ヨージ

ボルダリングやクライミング用におすすめのブラシ(関連商品)

100均の「Vカットブラシ」

スローパーをおおまかに掃くだけなら、100均で売っている「Vカットブラシ」を積極的に利用しましょう。

  • アプローチシューズの底にこびりついた泥を洗い落とす。
  • ウェアやクラッシュパッドに付着した泥をこそぎ落とす。

など汎用性が高く、コスパ最高!なアイテムです。

雪山登山用ブラシは100均のコレで決まり
100均のV-CUT(山切りカット)ブラシは、登山靴の狭い溝の掻き出し、ザックの襞の履き出し、岩のポケットからスローパーのクリーニングまで利用範囲が広いです。

100均の「柄付きタワシ」

苔や泥がついた岩を掃除するには、たわしタイプの固いブラシが向いています。スローパーを掃く用途にもある程度対応できます。

金属製のブラシは岩を傷つけ、脱落した毛が自然界に残留するので避けましょう。

「pamostick」

岩場やジムで高い位置にあるホールドを磨くために長ブラシが欲しくなります。

国産の「pamostick」は世界の一択と呼んでも過言ではない名作です。ボルダリングコンペの最高峰ワールドカップでも利用されています。

  • 伸縮するので、あまり高くない位置のホールドを磨くときでも取り回ししやすい。クラッシュパッドの内側に収納しやすい。
  • 先端のブラシ部を下に折ってホールドの上面を磨きやすい。
  • 先端のブラシ部だけ取り外して、手持ちブラシとして使える。

消耗が早い先端のブラシ部分を単独で購入可能です。

ブラシ部は天然白豚毛を使用したナイロン製」という説明文にはクエスチョンマークが3つほど浮かぶものの、製品の完成度を損なうものではありせません。

ブラシを2本差せるチョークバッグ

ここまで述べてきたように、一本のブラシですべてまかなうのは無理です。

最低でも「歯ブラシサイズ」と「大きめサイズ」の2本くらいは携行したいものです。

腰に付けるチョークバッグは、ブラシを2本差せる製品をおすすめします。

筆者はボルダリングでもバケツタイプを使いません。ルートクライミングと兼用で、腰に付けるタイプを使っています。
登山用品

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