LOWAの登山靴を探して大都会をさまよう

チェベダーレ プロ ゴアテックス

チェベダーレ プロ ゴアテックス

積雪期用の登山靴。雪山に再入門するにあたって、これだけは絶対に揃えなくてはなりません。無雪期なら、極端な話ジョギングシューズでも登れるんですけどね。

最近の登山靴の傾向には疎いです。ひと頃もてはやされたプラスチック製は影をひそめて、皮革製に回帰していることだけは知っていました。平均的な日本人の足型に合うのは、SIRIO? AKU? それともモンベルのアルパインクルーザー? インターネットでクチコミや評価記事を探しましたが、良い評価と悪い評価が錯綜しており、なかなか決め手になりません。

「あの人(LOWA)のことを悪くいう人はいないよね」

そんなときYoutubeで出会ったのが、「バックカントリー穂高」さんのチャンネルでした。店長さんのちょっと訛りのある、親しみやすい語り口にぐいぐいと引き込まれていきます。脱線や繰り返しもまた味わい深い。すっかりファンになってしまいました。その店長さんのイチオシがLOWAの登山靴です。

改めてWEBで調べてみると、LOWAの登山靴には悪い評価がほぼ見つからないんですよね。人間に例えるなら、「あの人のことを悪くいう人はいないよね」ってやつでしょうか。

東京でLOWAの登山靴を実店舗で買えるのは好日山荘だけらしい

この記事を初公開したのは2017年初頭です。2018年6月現在、好日山荘はLOWAの取り扱いをやめた模様です。

LOWA指名買いを心に決めて、年の瀬(2016年)に登山用品店に赴いたものの、どこにも置いてないじゃないですか。ICI石井スポーツ2店を訪ねましたが、一足も展示されていません。あとで総合カタログを確認したところ、LOWAを取り扱っていないようです。カモシカスポーツとさかいやはオンラインショップを見る限りではLOWAの名前がありません。モンベルショップは自ブランドの他にはASOLOのごく一部を加えるのみです。ライトユーザー系のL-BREATHは確認するまでもないでしょう。どこに行けばいいのさ。諦めムードで好日山荘に足を向けたところ、他ブランドがずらりと立ち並ぶ棚の片隅にやっと2足を発見しました。

バイスホルン ゴアテックス(WEISSHORN GTX)」と「チェベダーレ プロ ゴアテックス(CEVEDALE PRO GTX)」、どちらも黄緑色の靴です。本当は「マウンテンエキスパート ゴアテックス エボ(MOUNTAIN EXPERT GTX EVO)」を狙っていたのですが、ないものは仕方がありません。一段グレードを落としたチェベダーレ(四季用=厳冬期以外の雪山まで適合)でも雪山再入門には十分ではないでしょうか。展示品のサイズが自分向きのUK8.5だったのも運命的な出会いに思えました。

足を入れた瞬間、「な、なに。この包み込むようなフィット感。最近の登山靴って、こんなに快適なの?」と感心しました。

ノルディカ2542と比較すると(不明)

店員さんとの会話。
「LOWAの評判がいいので、履いてみたかったんです。時期的に品薄なんですかね」
「輸入代理店がタカダ貿易からイワタニプリムスに変わるんですよ。それでいま品薄になっています」
「この靴(チェベダーレ)で冬の八ヶ岳に行けますか」
「保温材が入っていないので、厳冬期には適しません」
「四季用と厳冬期用の違いって、保温材の有無だけですか」
「そうですねぇ」
「オーバーシューズを履いたらどうでしょう」
「最近はそういうふうにされる人は少ないです」
「前にノルディカ2542を持っていて、どこにでも履いて出かけたんですけど、比較するとこの靴はどのあたりのグレードになるんですかね」
「えぇっと、その靴を知らないので……」(若い店員さんなので当然です)

在りし日のノルディカ2542
昔はノルディカ2542という重厚な革製の登山靴を所有していました。当時の定番のひとつでした。高尾山日帰りハイキングから北アルプス積雪期縦走まで、どこにでも履いて出かけました。いつだったか「山と渓谷」で、ガリビエールのスーパーガイド(...

試し履きでは下り心地を真っ先にチェックしたい

たいていの登山靴売り場には、試し履きして昇り降りするための、階段やスロープが設置されています。そこで真っ先にチェックすべきは、下りのスロープで爪先が奥(靴の先端)にぶつからないことでしょう。下りでは登り以上に、自分の体重と推進力により、足と靴が擦れ合います。小さめだともちろん痛いですが、大きめだと靴の中で足が遊ぶので、あっちへぶつかり、こっちへ擦れ、これまた痛いわけです。理想は、足首から甲、土踏まずにかけて、適度に締め付けがあり、爪先が奥へスライドしないことです。

自分の足幅は広いほうだと思い込んでいたのですが、LOWAのノーマル木型でも違和感がない、と言うか、適度な締め付けが心地よいのは発見でした。それだけ最近の登山靴はフィット感が向上したということでしょう。フリークライミングできついシューズを履き慣れたおかげで、細身の靴に耐性がついたのかもしれません。

LOWAFLEXシステムに惚れた

セール品のザンバラン「ドリューGT」も薦められました。

好日山荘がザンバランの取り扱いをやめるので安くしているとのこと。あとで調べたら、現在ザンバランの輸入代理店はイワタニプリムスなんですね。イワタニプリムスがザンバランからLOWAに乗り換えるので、それに追随するということでしょうか。足を入れてみると、ゴツいわりにはしっくりきます。厳冬期用として信頼できそうです。売価が近いので、迷いました。が、最終的にLOWAを履いてみたい気持ちが勝りました。決め手となったのは、「LOWAFLEX」システムです。

従来のようにアッパーへ直接フックを固定せず、独立して縫製されたレザーパーツにフックを配置することにより、歩行中の靴のしなりに合わせてフックとシューレースがフレキシブルに可動してつま先や足首部への負荷を大幅に軽減した

これほど繊細なシューレースシステムは他ブランドでは見当たりません。

当初の目論見通り、LOWAを購入し、意気揚々と店を出ます。いよいよ雪山再入門へ向けて一歩を踏み出しました。

LOWA取扱説明書

展示品を箱なしで持ち帰ったので、取扱説明書がありません。もし添付されていたとしても日本語訳はないでしょう。タカダ貿易のサイトにあったLOWAのページはいつの間にか消えてしまいました。イワタニプリムスのサイトにその後、詳細なLOWAのページが開設されました。

インターネットで「lowa manual」を検索したら、英語のページがヒットしました。LOWAの特徴を紹介するページあたりから読んでみるとよいでしょう。

Details That Matter | LOWA Boots USA

GoogleのブラウザChromeならページを右クリックして[日本語に翻訳]で大意をつかむことができます。

2018年6月現在の状況

山と渓谷2017年4月号の36ページにイワタニプリムスによるLOWAの広告が掲載されました。( Amazonの「なか見!検索」で見ることができます)

山と渓谷2017年5月号の「山岳装備大全 第14回 登山靴」で「ティカムⅡ GT」が紹介されました。一時期、ICI石井スポーツで「ティカムⅡ GT」や「レネゲート」が展示されているのを見かけました。

2018年6月現在、大手の登山用品店でLOWAの靴を見かけなくなりました。私がチェベダーレを購入した好日山荘もLOWAの取り扱いをやめた模様です(新宿東口店には一足も展示されておらず、店員さんに聞いたら「ないです」とだけ言って、さっと裏に引っ込まれました)。オンラインショップにもありません。

むしろ専門店ではないL-BREATHで「ティカムⅡ GT」「バンテージ」「マウリア」が展示されていました。オンラインショップにはフラッグシップモデルの「アルパイン プロ GT」が並んでいます。

いったいどうなってるの?

変更履歴

  • 初公開(2017年1月8日)
  • 「2018年6月現在の状況」を追加しました。「イムタニプリムスのブランドサイトには現時点では大まかなブランド紹介しかありません」を「イムタニプリムスのサイトにその後、詳細なLOWAのページが開設されました」に変更しました。(2018年6月4日)
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