雪山登山でスティックコーヒー、意外なモノでかき混ぜる

雪山登山でスティックコーヒー、意外なモノでかき混ぜる

平出和也さんの動画

平出和也さんのこの動画、好きです。アルピニストとしてはもちろん、カメラマンとして活躍されていますが、動画の編集も素晴らしい。

八ヶ岳の阿弥陀岳北稜をガイドされています。お客さんご自身の声によるナレーションが味わい深い。特に好きなのは、5:34付近でコーヒー(たぶん)をかき混ぜるところです。登山あるあるかもしれませんが、意外なモノを利用されています。

山でコーヒーを飲んでいる最古の写真

山でコーヒーを飲んでいる最古の写真

自分が山でコーヒーを飲んでいる最古の写真(笑)はコレです。1980年台。ニッカボッカーを履いていた時代です。

当時はテルモスを持たなかったので、山頂でお湯を沸かして、インスタントコーヒーを飲みました。カップは「金属食器」と呼んでいた(今はなき)NEW TOPやEVERNEWのアルミ食器でした。

現在でも販売されているアルミ食器で近いのはコレ。

私が使っていたのは皿が1枚少ない5点セットでした。コッヘルにもコーヒーカップにもなる絶妙に中途半端なサイズが便利でした。

ワイヤー製の折りたたみ式の把手が付いていますが、マグカップのように指を挿入して持とうとすると、これがまた絶妙に持ちにくい。フライパンのように鷲掴みするのがいちばん安定します。雰囲気もへったくれもありませんが、当時は「山頂でコーヒーを飲む」という行為そのものに酔いしれていました。

ワンダーフォーゲル部の合宿では、前の夜に余分に炊いた飯を詰めて、レトルトのハンバーグをのせて、フタをガムテープで留めて、行動中の昼飯にしたこともあります。日本伝統の梅干し弁当を洋風にしたようなものです。

下宿に訪ねてきた友人にこれで湯を沸かしてお茶を出したら、さすがに呆れられました。

高千穂河原のキャンプ場でくつろぐ

こちらは九州の山を登り歩いたときの写真。場所は高千穂河原のキャンプ場です。

いろいろ興味深いモノが写っています。木の間に渡した細引きに洗濯ものを干しているあたり生活感満載です。履物は、厳冬期にも通用する登山靴ノルディカ2542、ジョギングシューズ、サンダルとフル装備でした。インスタントコーヒーはけっこう大きな瓶をそのまま持ち歩いています。電車やバスを乗り継ぐ旅なのであまり軽量化を考える必要がありませんでした。マグカップはすこしグレードアップして、ダブルウォールのプラスチック製です。

メーカーはおぼえていませんが、たぶんコレだと思います。

開聞岳山頂でコーヒーを淹れる

こちらは開聞岳の頂上。35mmのフィルムケースにインスタントコーヒーの粉を小分けして持って上がりました。

開聞岳山頂にてコーヒー片手に下界を見下ろす

開聞岳山頂にてコーヒー片手に下界を見下ろすの図。気宇壮大なり。

水は悪名高い(?)ポリタンクで持ち運びました。

ワンダーフォーゲル部に入部して初めての夏合宿。2週間かけて「南アルプス(ほぼ)全山縦走」を終えたあと、ポリタンクに残った「南アルプスの水」を下宿まで持ち帰り、コーヒーを沸かして飲みました。さぞかしポリタンクの匂いが水に移っていたにちがいありませんが、気持ちは満たされていました。

ペーパードリップ一辺倒

学生時代はインスタントコーヒー中心でしたが、たまにコーヒー豆を挽いた粉を買ってきて、プラスチック製のドリッパーでコーヒーを落としました。

社会人になってからは、ペーバードリップ一辺倒。ドリッパーは陶器製のカリタです。

「もう自分、貧乏学生じゃないもんね」というわけです。コーヒーミルといっしょに山に持って上がることもありました。

だんだん身の回りが忙しくなると、コーヒー豆、ペーパードリッパー一体型の小分けされたパックを自宅でも登山でも使うことが多くなりました。

たまに自分で豆を挽いてドリップするときには、ホルダーとフィルターが一体化した使い捨てのペーパードリッパーを利用します。

軽量化優先なら、マグカップに引っかけるタイプがあります。

ペーパーフィルターは雪を溶かして作った水のゴミを除去するのにも便利です。……が、けっこう詰まりやすい。詰まりやすいということは、効果的に除去できているということですが、面倒くさいので、最近では濾過せずに使っています。

インスタントコーヒーへの回帰

テルモスのお湯を注ぐだけ

長いこと(たぶん二十一世紀になってから)自宅でも登山でも自分でインスタントコーヒーを淹れて飲んだ記憶がありません。

昨年の10月に表銀座~槍ヶ岳縦走したときに、久しぶりに持っていきました。「AGF ブレンディ スティックカフェオレ エスプレッソオレ微糖」です。

ブラック派の自分にもこれは美味い。

熱湯をテルモスに入れて持っていき、山頂でお湯をそそぐだけ、というスタイルも初体験でした。これまでは山頂で風に悩まされながらお湯を沸かす現場主義でした。

雪山ではペーパードリップタイプは使いづらいところがあります。まず、お湯が冷めやすいので、うまく淹れるのが難しい。無雪期だと、コーヒーを落としたあと、そのへんの地面に放置して、余分な水分が切れるのを待ってからゴミ袋に入れます。が、雪山でそんなことをしたら、凍ってしまい、始末に負えなくなります。

その点、スティックコーヒーなら、さっとお湯を注いで、熱々を飲むことができます。熱の損失が最小限で、安定した味を楽しむことができます。

マドラーは何にする?

クリームや砂糖が入ったスティックコーヒーは、かき混ぜないと粒が溶け残ります。

マドラーは何にしましょう。そのためだけにティースプーンを持っていく気にはなれません。割り箸でかき混ぜるのも興ざめです。

いちばんお手軽で、しっくりくるのは、スティックコーヒーの粉が入っていた細長いパックを利用する方法です。

スティックコーヒーのパックでかき混ぜる

細長く二つ折りにすると強度が増し、かき混ぜやすい。切り口をお湯に浸けると、中にコーヒーが入り、ゴミ袋を無駄に汚してしまうので、上にして持つほうが良いでしょう。

これ、自分が編み出したと思っていたのですが、キャンプ関係の動画などで何度か見かけました。みんな考えることは同じですね。

変更履歴

  • 初公開(2018年1月8日)
  • 写真を差し替えました。(2018年12月31日)
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