モンベル2018年春夏カタログの見どころ

甲斐駒ヶ岳から帰宅すると、郵便受けにモンベルのカタログ「2018 Gear Catalog」「2018 Spring & Summer Clothing Catalog」が届いていました。

本家サイトの「カタログのご案内」で閲覧できるカタログはまだ古いですが、「2018 春夏の注目商品」で注目商品が紹介されています。また、「2018年春夏の新商品(ウエア)」、「2018年春夏の新商品(ギア)」で新商品を一覧できます。

バーサライトジャケット/パンツがゴアウインドストッパーを採用した

旧モデルはモンベルの独自素材ドライテックを採用していました。

モンベルの製品では従来、防水性が求められない厳冬期用のダウンジャケットなどでゴアウインドストッパーが採用されていました。

➡ パーマフロスト ダウンパーカ

ゴアウインドストッパーって防水性あるの? ないの? なんだかよくわかりません。

RUN+TRAIL別冊 ファストパッキング2014」(p.45)で奥野博士さんが次のように語っているのを読み、謎が解けました。

ウインドストッパーアクティブシェルは防水機能を考えると弱い部分がありました。というのも、ウインドストッパーアクティブシェルを使ったものには目どめを禁止する規定があって、やりたくてもできなかったんですよね。それが今年解禁になり、いよいよ目どめが施されたウインドストッパーが世に出始めてきました。

生地自体には防水性(耐水性)があるけれど、目止めが禁止されているのでレインウェアとして成立しないという裏事情があったのです。

ちなみに、その記事の中で奥野さんが紹介しているのはヘリテイジのTREMジャケット/パンツです。

新しいバーサライトジャケットの素材は「アクティブシェル」とは表記されていませんが、実店舗で確認したところ、しっかり目止めされていました。タグには「GORE WINDSTOPPER」のほかに「with Water Resistance」と記載されていました。

防水性は最低限でいいから、透湿性を高くしたいトレイルランナーやミニマリストに向いています。雪山でも予備的なレインウェアとして有用です。

日本ゴア株式会社の「GORE® WINDSTOPPER® プロダクト」のページには「付加的な機能」として、“GORE® WINDSTOPPER® Products with Water Resistance を採用したガーメントは、優れた防風性と高い透湿性を備え、弱い雨も防ぐため、多様な天候でのアクティビティを快適に過ごせます。”と記載されています。「with Water Resistance」とは、素材自体の防水性を高めたのではなく、シームテープを解禁したことを意味するようです。

エクスペディションパック、アルパインパック、グラナイトパックが防水サックを内蔵した

専用の防水サック(パックライナー、ドライサック)が標準で付属し、本体上部はロールアップ式となりました。トップリッド(雨蓋)は別売です。

ザックの中身を防水サックで保護するノウハウは今や定番化していますから、正しい進化と言えるのではないでしょうか。

従来型のパック(中小型)、ラグジュアリーなトレッキングパック(「トレッングパック80」など)、先進的なリッジラインシリーズ(「リッジラインパック75」など)はひきつづき展開されます。

企業体力のあるモンベルだからこそ、こうした思い切った刷新ができるのでしょう。他社(特に国内)は追随する(できる)のでしょうか。

新しいパックでちょっと気になるのは、重心を背中側に引き付けるストラップがない点です。荷物を無造作に詰めていくと、いわゆる「後ろに引かれる」度合いが強くなりそうです。キスリングのパッキングで言われた「荷物をできるだけサイド側に向かってギュウ詰めして、パックを前後に薄くする」テクニックが必要だと思われます。

U.L.ドームシェルターの出入口が長辺に変更された

従来は出入口が短辺にありました。また、シェルターの高さが普通のテントより低い(95cm)ため、出入りするとき頭がつっかえやすかったです。

「こんなミニマル用途の装備で快適性を向上するとは……」

と感心する一方で、実は別の狙いがあるのではないかと思いました。

通常、ドーム型テント(シェルター)を設営する場合には短辺を風上側に向けて風の影響を少なくします。旧モデルは換気口が短辺側に付いており、しかも閉じることができません。強風下では風が吹き込みやすい。横殴りの雨や吹雪であれば、シェルター内部に降り注ぎます。

新モデルは長辺側に換気口があるので、横殴りの雨や吹雪がまともに降り注ぎにくいと推測されます。

経験者は語る。

モンベルのU.L.ドームシェルターで過ごした悲惨な夜
2018年2月17日、入山厳冬期の甲斐駒ヶ岳を目指して、黒戸尾根を登りました。登山口の橋には雪がありません。しばらくは夏道歩きか?と思いきや、橋を渡ると、雪があらわれ、階段状の踏み跡はアイスバーン化しています。ここでロングスパッツとアイゼン

タイベック スリーピングバッグカバー

モンベル製品にタイベック素材が採用されたのは初めてのはず。ガレージブランドや自作ではもう何年も人気のある素材でした。

その一方で「ポルカテックス スリーピングバッグカバー」(防水透湿メンブレンなし)がカタログからひっそりと消えました。

いずれタイベック製のシェルターなんてのが登場するかもしれません。

H.C.マルチラジオ

【モンベル】H.C.マルチラジオ
災害時やアウトドアでマルチに活躍するハンドチャージ充電ラジオです。ラジオはFM/AMに加え、ワイドFMと短波放送が受信可能。LEDライトやアラーム機能を備え、緊急時には外部バッテリーとしてモバイル機器への充電もできます。内蔵のニッケル水素電池と単4乾電池3本を電源とし、内蔵電池へはUSB端子に加え、手回しハンドルと付属...

旧モデルは「H.C.5way マルチラジオ」という名前です。

新モデルはAM/FMに加えて、ワイドFMと短波放送が受信可能になりました。単4電池×3本で駆動するほか、手回しハンドルと付属ソーラーパネルから充電可能で、LEDライト、アラーム、モバイル機器への充電(最大300mA)、軽量化(310g→231g)……となんだか凄いぞ。お値段が上昇(3,400円→4,900円)しても納得のバージョンアップです。

単独行だと迷うものの、パーティーに1台ほしい。

ブリーズドライテックPlus

モンベル独自の防水透湿素材ブリーズドライテックが強化(Plus)されました。

透湿性が15,000~2,5000g/㎡・24hrsから3,5000g/㎡・24hrsに向上したとされています。

現在のところ、シュラフカバーを中心に採用されています。

➡ ブリーズ ドライテック プラス U.L. スリーピングバッグカバー

一方、レインウェアからはブリーズドライテックが消えて、ドライテックに統一されたようです。

たとえばレイントレッカーは従来、ブリーズドライテックを採用していましたが、新モデルはドライテックに変更されました。

➡ レイントレッカー ジャケット Men’s

一見、スペックダウンとも思えるこの変更、何か他の素材(ブリーズドライテックPlus、ゴアウインドストッパー)との兼ね合いがあるのでしょうか。

登山装備
神山オンライン

コメント

  1. MURRAY より:

    はじめまして、松本在住around還暦の山ヤです。
    モンベル製品は私も多数愛用していますが
    「このロゴさえなければなぁ」という思いは同じで
    最近は敬遠気味です。

    新しいザック、私の第一印象は「オバケのQ太郎」。
    先日店舗で現物を見ましたが、店員も「似てる~」と
    笑ってました。
    会長の鶴の一声であの路線に走ったようです。

    • kamiyama より:

      MURRAY様、前後に締め付けるストラップがないので、たしかに「オバケのQ太郎」になりそうな気がします。もう実物をご覧になったのですね。私も近日中にモンベルストアに行って確認します。あのロゴは……。もう少しおしゃれにならないものですかねぇ。