やめられないマスク、ある登山愛好家の場合

2019年末にはじまった感染症騒動で一気に注目されたマスク。買占めや高額転売、異常な「マスク警察」が社会問題となりました。

私はもともと雪山登山で必須のバラクラバでさえ敬遠していました。口元をふさぐとわずかな息苦さが気になります。

2023年5月8日以降、堂々と外せるようになったことは誠に喜ばしい限りです。

これ幸いとマスクをかなぐり捨てるかと思いきや、着用する習慣に馴染んだおかげで、今後とも携帯し適宜利用しようと考えるようになりました。

その理由はざっと以下のとおりです。

  1. ボルダリングジムでチョークの粉をできるだけ吸わないようにする。

    従来から、ボルダリングジムでマスクをして登る人をたまに見かけました。チョークの粉に過敏だとか、気管支が弱いとか、理由は人それぞれでしょう。マスク嫌いの私は真似しようと思いませんでした。が、今やすっかりマスクに慣れたおかげで、よほどの長手モノの課題でない限り支障を感じなくなりました。
  2. 登山で簡易バラクラバとして機能する。

    たとえば赤岳鉱泉(八ヶ岳)までのアプローチなど、「顔面が冷たいけれどバラクラバを被るほどではない、ザックから出すのが面倒くさい」という場面があります。そんなときはウェアのポケットに突っ込んでおいたマスクを着用すれば十分にしのげます。
  3. 世を忍ぶ仮の姿になりたい。

    女性がお化粧なしで外出するときマスクをするなんて話を聞きますが、男性だって無精ヒゲを隠したいとか、顔が差すのを避けたいとか、カムフラージュに利用したい場面がないわけではありません。(どんな場面だ)

私が愛用しているマスクはこちら。

特徴は以下のとおりです。

  • 日本製で安心できる。
  • 高通気で息がしやすい。
  • 軽量で作りがしっかりしている。
  • 耳紐の調整機構が日本の伝統的な建築様式のようだ。

開封の儀

パッケージ

ブラックとグレーを購入しました。他にベージュとホワイトが用意されています。

リーフレット(信頼の国産製品です)

製造元のマシュール株式会社は高知県で繊維製品を企画製造販売しています。中〇製ではないので妙な心配をしなくてすみます。

本体生地は高通気で向こう側が透けて見える

本体生地はメッシュ。高通気で向こう側が透けて見えます。だからと言って、息がダダ洩れにはなりません。手のひらを近づけて、フーッと息を吹いても微かに風を感じる程度です。呼気や唾液の飛散を防ぐには十分です。

普通の布マスクをつけて手数の多い課題をやると息切れします。が、このマスクなら大丈夫です。

装着してしまえば透けて見えないので、マスク警察から目をつけられる心配はありません。

耳紐の調節機構が日本伝統の建築技法のようだ

耳紐の調節機構は初めて見るタイプです。繊維同士の2箇所の摩擦で固定します。

登山でお馴染みの自在(テンショナー)を彷彿とさせます。

金属やプラスチックを使わずに、マスク本体と同じ素材だけで「自在」を実現しているあたり、日本の伝統的な建築技法をも想起させます。

他のマスクでよく見かける薄いストローのような樹脂製の留め具は劣化して壊れやすいんですよね。

まとめ

2019年末~2023年の感染症騒動。当初よりマスクによる感染拡大防止効果は疑問視されていました。

過敏なマスク警察には辟易したものです。

ファミレスのテーブルでノートPCで作業していると、かたわらに母親が小さい女の子の手を引いて立っている。

「なんでマスクしないの。小さい子でもしてるんですよ。日本人として恥を知れ!」

と怒鳴ってきました。あのお母さん、今頃どうしているのでしょうか。

色々な思いが去来するものの、結果的にマスクとお友達になれました。

登山用品

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