登山ヘッドランプの選び方とおすすめ

ヘッドランプ(ヘッドライト)の選び方、チェックポイント

明るいは正義

「明るすぎてもバッテリーの消耗が激しいだけだ」という意見はごもっともです。しかし、たいていのヘッドランプが調光機能を備えていますから、弱めの明るさで使えばいいだけの話です。重量(と価格)が増えすぎない範囲で出来るだけ明るい製品を買うことをおすすめします。

次に述べる、夜間行動以外でも役に立つ用途を意識すると、ヘッドランプの選び方が変わると思います。

野生動物対策

命を救った道具たち」という本に、砂漠で飢えた野犬の群れに囲まれたときマグライトが役に立ったという話が出てきます。

やがてリーダーらしき犬が鋭い牙をむき出しにして突進してきた。わたしはとっさにライトを点灯させ、光を犬の目に突っ込んだ。すると奇跡が起こった。光のあまりの眩しさに犬は恐れをなしたのだ。一匹、二匹……。次々と背を向けて去っていった。マグライトの光は向かうところ敵なしだった。もし持っていなければ、私は砂漠の露と消えてしまっていたに違いない。

マグライトのタイプは「ミニマグライト2AAの二三〇五カンデラ」。1989年の記録なので、まだLEDライトではなかったはずです。

日本の山で危険な野生動物といえば、ヒグマやツキノワグマです。もちろん野犬だっているでしょう。マグライト戦法は熊にも通用するでしょうか? 保証の限りではありません。かえって刺激してしまう恐れもあります。しかし、何もないよりは心強いのではないでしょうか。

救助信号

上空の救助ヘリに自分の位置を知らせる

バックカントリー穂高さんはYoutube動画「【山で遭難 】救助ヘリに自分の位置をすばやく知らせる方法」のなかで、山岳遭難時にマグライトを利用する方法について話されています。

昼間、上空の救助ヘリに自分の位置を知らせるには、チカチカさせるのではなく、単にライトをヘリの方向に向け続けるのが有効とのこと。これはおそらく「チカチカさせなくてもどうせ手振れするからチカチカさせているのと同じことになる」「チカチカさせると救助隊員の目に光が入る瞬間が減る」ということでしょう。原則、救助ヘリは昼間に飛びますから、赤い点滅灯はあまり意味がありません。(野生動物対策にしろ、救助信号にしろ、マグライト(フラッシュライト)のように直線的な光を発するほうが有利です。ヘッドランプを選ぶ際には、フォーカスを絞れるかどうかもチェックポイントの一つとなります。

電池はハイブリッド式が便利

PETZLの「アクティックコア」に代表される一部のモデルでは、ハイブリッド式と呼ばれるバッテリーの仕組みを採用しています。

登山用ヘッドランプの主流となっている「単4形アルカリ電池×3本」と同じ大きさの「専用リチウムイオン充電池」を、特別なアダプタを介することなく使い分けることができます。

これから買うなら、断然ハイブリッド式をおすすめします。

2019年に発売された「LEDLENSER / MH5」のように、標準的な14500電池を採用する製品にも期待したいところです。

電池交換のしやすさを考慮したい

山野井泰史さんのギャチュン・カンからの生還記(「垂直の記憶」)にヘッドランプにまつわる印象的な場面があります。

ビレー点にはい上がったときは、真っ暗になっていた。ヘッドランプだ。ヘッドランプを今のうちに出さなければ。悲しいことにスイッチを入れても点かない。スノーシャワーを浴びながら震える手で電池を入れ替えようとするが、うまくいかない。冷静にいけ。予備電池を落としたらおしまいだ。ヘッドランプに柔らかい光が灯ったとき、周りは吹雪に変わり、改めて自分がとても急な岩壁にいることに気がついた。

ハラハラドキドキ。そのあと、ビバーク中にライターを落としてしまい、一杯のお茶を飲むことすらできずに七千メートルの高所で夜を明かす記述が出てきます。極限状況では、小物ひとつ落としただけで窮地に追い込まれるのです。

専用バッテリーのほうが交換しやすい

悪天候や暗闇のもとでは、単四電池×3本をチマチマと交換するよりは、専用バッテリーを一発で交換するほうが楽です。

専用バッテリーであっても、挿入する向きを間違えると、点灯しない……と言うより、そもそもバッテリーボックスが閉まらないでしょうから、表面に貼付されたラベルの色やデザインも軽視できません。

PETZLの『コア』バッテリーは、白いラベルに大きく「PETZL」と印刷されており、暗くても扱いやすい。万が一、地面に落としても発見しやすいでしょう。

黒っぽくて向きがわかりにくい専用バッテリーには自分で何かラベルを貼ると良いでしょう。

単四電池×3本の場合もあらかじめプラスとマイナスの方向を合わせて(交互にして)、テープ等で連結しておくと扱いやすくなります。

バッテリーボックスの開閉方法

たいていのヘッドランプは、本体上部のラッチを外してバッテリーボックスを開閉します。ブラックダイヤモンドの「スポット」や「リボルト」などは側面にラッチがあります。

このラッチを指先でこじ開ける作業は意外と繊細です。細かい突起に指先をかけて力を込めなくてはなりません。冬山で手袋をしていると扱いにくく、素手だと乾燥した指先や爪を痛めがちです。おまけに、勢いよくこじ開けた拍子に電池を取りこぼす心配があります。

登山用品店の展示品では、大勢が開閉したためかラッチが損耗して、内部のバッテリーが隙間から見えている場合があります。新品のうちは防滴性能が高くても、使い込むと防滴性能が損なわれやすいということです。

バッテリーボックスに浸水しても、電気回路は大丈夫だと言う説もありますが、浸水しないにこしたことはありません。

目元の乱反射にご用心

LEDヘッドランプの元祖、ペツルの「ティカ」(2000年発売)を持っていました。上下の角度を調整できず、下向きに固定されているせいか、ライトの光が目に直接入りがちで周囲のモノを見づらく感じました。

最近の製品でも角度が固定されている場合には、そうした不都合がないかチェックしましょう。

角度を調整できる場合でも、濃い霧のなかで頭に付けたままだと、目の近くで乱反射して数メートル先を見るのさえ困難になります。電球色のライトなら波長のちがいから乱反射しにくいと言われていますが、白色ライトしかない場合でも手に持てば断然見やすくなります

手をフリーにするには、ちょっと面倒くさいですが、ヘッドバンドを左右のショルダーハーネスやウエストベルトに通して、胸や腰の高さにセットするという方法があります。クリップを備えている機種なら、ヘッドバンドを首に掛けて、チェストストラップに引っ掛けるだけでもかなりちがうでしょう。

無段階調光、フォーカスコントロールできるほうが良い

スタンダード以上のヘッドランプであれば、強・中・弱くらいの明るさの変更は簡単に出来ます。きめ細かく明るさを調節するために「無段階調光」(dimming)機能、遠くを強く照らすために「フォーカスコントロール」機能があると便利です。

「オートディマー」(automatic dimmer)と呼ばれる、周囲の明るさに応じて自動的に調光する機能は、自分の思い通りになるとは限らず、かえってわずらわしく感じるかもしれません。まぁ、不要ならこのモードを使わなければいいので、あっても困らないでしょう。


以下、ハードな登山からライトな登山まで、おすすめの製品を紹介します。

高輝度タイプ

とにかく「明るいは正義」で比較的コンパクトなモノを欲しい人に向いています。

PETZL / スイフト

主要なスペック

最大光束 900 lm 最大照射距離 150 m
明るさ調節 【リアクティブライティング】強: 900 lm / 中: 300 lm / 弱: 100 lm
【スタンダードライティング】強: 550 lm / 中: 200 lm / 弱: 10 lm
光の種類 モードメモリー なし
防塵防水性能 IPX4 スイッチロック ボタンをスライド
無段階調光 自動 焦点調節 自動(ワイド、ミックス)
使用電池 2350 mAh リチウムイオン リチャージャブルバッテリー (付属)
重量 100g 価格 13,000円(税別)

レビュー

2019年登場。旧モデル「リアクティックプラス」のリアクティブライティングモードを引き継いだ先進モデルです。

光センサーが光量とビームパターンを瞬時に自動で調節(近くを見ると弱く、遠くを見ると強く)し、バッテリーの消費を最適化します。「強: 900 lm」は「最大で900 lm」という意味で、意図的にこの明るさを持続することはできません。いちばん実用的なのは、十分に明るく、バッテリー持続時間が長い「中」だと言われています。

スイッチ短押しで、OFF→弱→中→強→OFFを循環。スイッチ長押しで【リアクティブライティング】と【スタンダードライティング】を切り替え。スイッチを横にスライドするとロックできます。 夜間行動で最大限にパフォーマンスを高めたいトレイルランナーや、クライマーに向いています。

参考リンク

LEDLENSER / H8R

主要なスペック

最大光束 600 lm 最大照射距離 150 m
明るさ調節 パワー:600 lm / ミドル:250 lm / ロー:10l m
光の種類 ●(後部) モードメモリー なし
防塵防水性能 IP54 スイッチロック ボタン長押し
無段階調光 なし 焦点調節 前面リング
使用電池 18650リチウムイオン充電池3000mAh(付属
重量 179g(電池50g含む) 価格 10,000円(税別)

レビュー

チェストベルトが付属し、ライトを胸部に装着することができます。後頭部の電池ボックスには、背後から見つけてもらえる赤い視認灯が付いています。電池ボックスが分離しているとコードがわずらわしいですが、激しく動いたときライト部分が自身の重みで暴れにくくなります。また、付属の延長コードを利用すれば、ザックにぶら下げて頭部にかかる負担を軽減したり、厳寒時にウェアのポケットに入れて保温したりできます。

専用充電池は18650電池で、安価な市販の電池と互換性があります。モバイルバッテリーとしてPowerbank Flex7を携行すれば、スマホなど他の電子機器を充電できます。

LEDLENSER「FLEX7 POWERBANK」で18650電池をフル活用する
LEDLENSERの「FLEX7 POWERBANK」は18650電池をモバイルバッテリー化するアクセサリーです。 18650電池を利用するタイプのヘッドランプと併用すれば、登山に携行するバッテリーを統一し、装備を軽量化できます。 なかなか...

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GENTOS / WS-243HD

主要なスペック

最大光束 580 lm 最大照射距離 162 m
明るさ調節 High: 580 lm / Mid: 260 lm / Low: 35 lm / サブ赤色LED: 10 lm
光の種類 モードメモリー なし
防塵防水性能 IP64 スイッチロック なし
無段階調光 なし 焦点調節 前面リング
使用電池 専用リチウムポリマー充電池 3.7V 800mAh(別売
または 単4形アルカリ電池×3本(テスト用付属)
重量 118g(電池含む) 価格 4,980円(税別)→実売価格は格安

レビュー

GENTOSのヘッドランプのなかでは最大級に明るいにもかかわらず、バッテリーとライトが一体化したコンパクトなモデルです。激しく動かなければ、頭頂部のバンドを外しても揺れは少なそうです。

同等クラスの「WS-100H」より最大輝度が大きい(550lm→580lm)にもかかわらず点灯時間は長くなっています(2時間→2.5時間)。

もっとも、「WS-100H」は専用充電池(2,000円)が付属しながら価格差は小さく、実売価格が破格です。

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milestone/ MS-i1 Endurance Model

主要なスペック

最大光束 850 lm 最大照射距離 80 m
明るさ調節 ULTRA HIGH: 1000 lm / HIGH: 480 lm / MID: 260 lm / LOW: 65 lm
光の種類 モードメモリー あり
防塵防水性能 IPX4 スイッチロック ボタン長押し
無段階調光 なし 焦点調節 なし
使用電池 専用バッテリー3400mAh(付属)
重量 125g (電池別)
175g(電池込)
価格 11,600円(税別)

レビュー

2022年7月発売に初登場。「MS-F1」の後継モデルと言ってよいでしょう。

詳細についてはこちらの記事をご参照ください。

マイルストーン解体新書ヘッドランプ「MS-i1」レビュー
MILESTONE(マイルストーン)のヘッドランプ「MS-i1 Endurance Model」(2022年7月発売)を購入しました。18650電池互換のバッテリーを搭載し、電池単体でモバイルバッテリーとして利用可能な意欲作です。

参考リンク

ハイブリッドタイプ

先進的な機能を取り入れつつ、重量を押さえた製品です。

PETZL / アクティックコア

主要なスペック

最大光束 600 lm 最大照射距離 115 m
明るさ調節 強: 600 lm / 中: 100 lm / 弱: 7 lm / 赤色灯: 2 lm
光の種類 モードメモリー なし
防塵防水性能 IPX4 スイッチロック ボタン長押し
無段階調光 なし 焦点調節 なし
使用電池 リチャージャブルバッテリー『コア』 (付属) 23g
または 単4形アルカリ電池×3本
重量 88g 価格 10,500円(税別)

レビュー

元祖「ハイブリッドコンセプト」モデルです。

2019年シーズン、最大照度が350lmから450lmに。2023年シーズンには、450lmから600lmに強化され、角張った外観になりました。

リチャージャブルバッテリー『コア』を使用した場合、コンスタントライティング機能により明るさを一定に保ちます。バッテリー残量が少なくなると自動的にリザーブモード(旧モデルは5lmの明るさで3時間もつ)に切り替わるので、いきなり真っ暗闇で立ち往生することはありません。

無段階調光機能こそ搭載しないものの、

  • 夜間行動で頼もしい600lm
  • バッテリーを節約しつつ十分に明るく汎用性が高い100lm
  • テント泊や山小屋で周囲に迷惑をかけず手元だけ照らす7lm

と、3段階の明るさがあれば必要十分だと言えます。

なお、新発売のアクセサリー「シェル LT 」が標準で付属します。

参考リンク

Black Diamond / スポット400

主要なスペック

最大光束 400 lm 最大照射距離 86 m
明るさ調節 Max: 400 lm
光の種類 モードメモリー あり
防塵防水性能 IPX8 スイッチロック 両ボタン2秒長押し
無段階調光 ボタン長押し 焦点調節 なし
使用電池 単4アルカリ×3本(付属)/ BD1500(別売
重量 47g(本体実測)
78g(電池込)
価格 4,840円(税込

レビュー

ブラックダイヤモンド社のロングセラーモデルです。もとより防水性能は最強レベルのIPX8で、専用リチウムイオンバッテリーに対応したことで、同社の「一択」と言えるほどの完成度に到達しました。

  • 2019年シーズン、「スポット」が「スポット 325」(最大照度325lm)と「スポット160」(最大照度160lm)に分かれました。
  • 2020年シーズン「スポット350」にパワーアップし、モードセレクト用のセカンドスイッチ搭載によって操作性を整理しました。
  • 2022年シーズン「スポット400」にパワーアップし、専用リチウムイオン充電池に対応しました。

専用充電池のスペックをペツルの「コア」と比較すると、お得感があります。

容量 価格 重量
コア 1,250mAh 3,520円(税込) 23g
BD1500 1,500mAh 2,420円(税込) 不明

詳細についてはこちらの記事をご参照ください。

王道の完成形「スポット400」、ブラックダイヤモンドのヘッドランプをレビューする
ブラックダイヤモンドの「スポット」はLEDヘッドランプのロングセラーです。21世紀初頭に登場して以来、業界のトレンドを取り入れて進化しつづけ、2022年シーズンの「スポット400」をもって一つの完成形に到達したように見えます。最大400ルーメンの高照度、無段階調光、照度メモリ、電源ロック、スポット光/ワイド光/赤色光の切り替え、「単四電池×3本」または「リチャージャブルバッテリ」を使い分け可能なハイブリッド仕様……とほぼ全部入り。最大400ルーメンの高照度、無段階調光、照度メモリ、電源ロック、スポット光/ワイド光/赤色光の切り替え、最強レベルの防水性(IPX8)、「単四電池×3本」または「リチャージャブルバッテリ」を使い分け可能なハイブリッド仕様……とほぼ全部入り。「初心者から熟練者まで、これを買っておけばまず後悔することはない」と自信をもってオススメできる製品の一つです。

参考リンク

LEDLENSER / MH5

主要なスペック

最大光束 400 lm 最大照射距離 180 m
明るさ調節 パワー:400 lm / ミドル:- / ロー:20 lm
光の種類 モードメモリー なし
防塵防水性能 IP54 スイッチロック なし
無段階調光 なし 焦点調節 前面リング
使用電池 専用充電池(Li-ion)700mAh(付属) / 単3アルカリ電池x1本
重量 約94(電池含む) 価格 6,050円(税込

レビュー

専用充電池が単3形乾電池サイズで、市販の安価な14500電池で代替可能(メーカー非推奨)。電池の入手しやすさ、使い回しやすさは随一のモデルです。

もちろんアルカリ乾電池やエネループだって利用可能。単3形×1本なら電池交換時にカチャカチャとプラスマイナスを互い違いに揃える必要がなく電池交換が楽です。暗闇で電池を落としてしまい、にっちもさっちもいかなくなるトラブルを回避できます。

本体をヘッドバンドから取り外して、裏側のクリップでショルダーベルト等に装着できます。

2019年に登場し、2020年に赤色灯付きにマイナーチェンジされました。

参考リンク

スタンダードタイプ

凝った機能はいらない。そこそこ明るくて頑丈ならいい、という人に向いています。

PETZL / ティカ

主要なスペック

最大光束 350 lm 最大照射距離 65 m
明るさ調節 強: 350 lm / 中: 100 lm / 弱: 7 lm / 赤色灯: 2 lm
光の種類 モードメモリー なし
防塵防水性能 IPX4 スイッチロック なし
無段階調光 なし 焦点調節 なし
使用電池 単4アルカリ電池3本(付属
リチャージャブルバッテリー『コア』(別売)
重量 94g(電池50g含む) 価格 4,900円(税別)

レビュー

LEDヘッドランプの元祖と言っていいモデル。初期モデルは角度を調整できませんでした。

2019年シーズン、最大照度が200lm(旧モデル)から300lm。2023年シーズンには350lmに強化され

リチャージャブルバッテリー『コア』は別売です。「当面、エネループを使うから専用バッテリは不要。将来、専用バッテリーを購入してもいいかな」という人に向いています。

参考リンク

milestone / MS-B4

主要なスペック

最大光束 220 lm 最大照射距離 70 m
明るさ調節 100%~10%
光の種類 ●  モードメモリー あり
防塵防水性能 IPX5 スイッチロック ボタン3秒長押し
無段階調光 ボタン長押し 焦点調節 なし
使用電池 単4形アルカリ電池×3本(付属
重量 約 41g(本体のみ)
約 97g(電池込み)
価格 3,800円(税別)

レビュー

マイルストーンは日本のメーカー。無段階調光機能を搭載したスタンダードなデザインのヘッドランプをリーズナブルな価格で販売しています。

上位機種の「MS-B5」は手をかざすだけでON/OFF可能、「MS-B6」は距離センサー搭載し、遠くを照らす際は柔らかい電球色、手元を照射する際はワイドな白色LEDで照射します。

参考リンク

軽量コンパクト タイプ

日帰り登山や、予備ライト、エマージェンシーキットに向いています。

PETZL / イーライト

主要なスペック

最大光束 30 lm 最大照射距離 10 m
明るさ調節 強: 30 lm / 弱: 13 lm / 点滅: 15 lm
光の種類 モードメモリー なし
防塵防水性能 IPX7 スイッチロック レバー設定
無段階調光 なし 焦点調節 なし
使用電池 CR2032 リチウム電池 2 個(付属
重量 26g(電池含む) 価格 3,200円(税別)

レビュー

予備ヘッドランプの定番。エマージェンシーキットとして長期保管するのに向いた保護ケースが付属します。

参考リンク

milestone / MS-G1, MS-G2

主要なスペック

最大光束 300 lm 最大照射距離 100 m
明るさ調節 最大: 300 lm / 最小: 15 l m
光の種類 モードメモリー あり
防塵防水性能 IPX4 スイッチロック ボタン2秒長押し
無段階調光 ボタン長押し 焦点調節 なし
使用電池 USB充電式リチウムイオンポリマー(内蔵600mAh)重量
重量 28g(電池含む)
約45g(ベルト含む)
価格 3,800円(税別)

レビュー

デザインは地味だけどほぼ全部入りの凄いやつ。

MS-G1は2019年2月発売。その軽さから予備ヘッドランプの新鋭……と思いきや、なんだかんだでメイン機として通用する機能を網羅しています。ペツルの「イーライト」より桁違いに明るく、幅広のバンドは頭にフイットしやすい。無段階調光ができる。明るさのメモリー機能やスイッチロック機能も搭載。クリップアタッチメントが付属し、縦でも横でもベルトに装着可能。唯一ないのは焦点調節機能くらいです。

公式サイトには明示されていませんが、ベルト込みだと約45gらしいので要注意。

MS-G2は2019年6月発売。MS-G1よりかなり明るく(400 lm)、はるかにワイド照射(最大照射距離: 33m)なので、行動中に前方を広範囲を照らしたり、テント泊でランタン代わりに使うのに向いています。

参考リンク

GENTOS / CP-260R

主要なスペック

最大光束 260 lm 最大照射距離 100 m
明るさ調節 High: 260 lm / Mid: 110 lm / Eco: 24l m
光の種類 モードメモリー あり
防塵防水性能 IPX4 スイッチロック なし
無段階調光 なし 焦点調節 なし
使用電池 リチウムポリマー充電池 3.7V 700mAh内蔵
重量 50g(電池含む) 価格 1,980円(税別)

レビュー

2020年登場。明るくコンパクトで可愛らしくて格安。充電池内蔵の利便性を初体験したいならこの機種がおすすめ。お試しのつもりがメインのヘッドランプとして通用しても責任はとれません。

可愛いヘッドライト GENTOS CP-260R レビュー
GENTOSのUSB充電式のヘッドライト(ヘッドランプ)CP-260を購入しました。 このメーカーの製品は工事現場や釣りで利用する男性的な(泥臭い)イメージが強いですが、この製品は珍しく女性が喜びそうなパステルカラーの柔らかいデザインです。...

参考リンク

PETZL / ビンディー

主要なスペック

最大光束 200 lm 最大照射距離 36 m
明るさ調節 強: 200 lm / 中: 100 lm / 弱: 6 lm / リザーブモード: 3lm
光の種類 モードメモリー なし
防塵防水性能 IPX4 スイッチロック ボタン4秒長押し
無段階調光 なし 焦点調節 なし
使用電池 680 mAh リチャージャブルバッテリー (内蔵)
重量 35g 価格 5,200円(税別)

レビュー

最大照射距離が36mと短いのは、光が拡散する度合いが強いということ。行く手を広くフラットに照らします。夜間ボルダリングのように1gでも軽量化し、至近距離の岩を広角にとらえたい状況にピッタリです。拡散光はテント泊のランタンとしても優秀。多くの充電式ヘッドランプは充電しながら利用できませんが、本機は100lmの明るさまでなら充電しながら利用可能です。

スイッチロック機能は「4秒長押しでON/OFF」のほか、本体を180度回転させてスイッチを台座のフレームで覆うという物理的な方法(男心をくすぐるギミック)が用意されています。

参考リンク

風変わりなタイプ

GENTOS / RX-086PS

主要なスペック

最大光束 800lm 最大照射距離 192 m
明るさ調節 Max: 800 lm / High: 400 lm / Mid: 180 lm/ Eco: 50 lm
光の種類 モードメモリー なし
防塵防水性能 IP66 スイッチロック なし
無段階調光 なし 焦点調節 ヘッドを前後にスライド
使用電池 専用リチウムイオン充電池 3.7V 2,800mAh(18650電池)
重量 185g(電池含む) 価格 6,980円(税別)

レビュー

このフラッシュライトはパワーバンク機能を搭載し、モバイルバッテリーとして利用可能です。

専用充電池は18650電池と表記されていますが、市販の電池と微妙に形状が異なるところが難点か。

野生動物対策や救助信号用としてフラッシュライト的な機能が欲しければ、いっそのことフラッシュライトをヘッドランプ化してしまえ、というアイデアを具体化するとこうなります。ライトを装着可能なヘッドバンドを併用します。

メインとして通常タイプのヘッドランプを、サブとしてこのフラッシュライトを携行するという運用が考えられます。

参考リンク

参考文献

  • 山と溪谷 2018年 1月号 – 「GTR VOL.22 ヘッドランプ」
    ホーボージュンさんが、「BLACK DIAMOND / SPOT」「PETZL / ACTIC CORE」「LEDLENSER / SEO7R」をレビューされています。
  • 山と溪谷 2018年 3月号 – 「山岳装備大全 最終回 ヘッドランプ」
    村石太郎さんが、メジャー機種からマイナー機種まで12製品ををレビューされています。LEDヘッドランプの歴史を俯瞰した蘊蓄が素晴らしいです。
  • 山と溪谷 2020年 2月号 – 「GTR VOL.22 ヘッドランプ」
    奇しくも新生GTRの第22回もヘッドランプ。ホーボージュンさんが「PETZL / SWIFT RL」「SILVA / Explore3」「BLACK DIAMOND / SPOT 325」「LEDLENSER / MH5」「milestone / MS-G2」をレビューされています。
  • 山と溪谷 2022年 2月号 – 「GTR VOL.46 ヘッドランプ」
    ホーボージュンさんが「LEDLENSER / MH5」「SILVA / Trail Runner Free」「BLACK DIAMOND / Storm 450」「PETZL / IKO CORE」「milestone / MS-i1 Endurance」をレビューされています。

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