晩秋の北八ツを逍遥してきました。
中央線~小海線
早朝の中央線に乗って、八ヶ岳へ。日野春駅で特急列車の追い越しを待つあいだ、ホームから甲斐駒ヶ岳を眺めるのが恒例です。ところどころ雪が見えます。
小淵沢で小海線に乗り換えました。ワンマン運転の2両列車です。清里駅で降りる乗客が多い。清里ブームの時代には若い女性が闊歩し、「毒キノコ」と揶揄された華美なペンションが繁盛したものですが、現在はすっかり影をひそめて、オバサマが多くなったようです。かつての訪問者がそのまま年齢を重ねたのでしょうか。かくいう私は1990年代、小川山でクライミングした帰り道、「北野印度会社」(ビートたけし経営)でカレーを食べたことがあります。
無人駅ではいちばん前のドアしか開かず、運転手が改札します。
稲子湯~しらびそ小屋
小海駅からバスに小一時間揺られて稲子湯へ。
鄙びた温泉宿の上に紅葉が燃えています。
日帰り入浴は650円。帰りにもし時間の余裕があれば入りましょう。
バス発着所わきにNTT設備が立っており、スマホの4G通信のアンテナが4本立ちました。近くに無料のトイレがあります。
稲子湯前の広場から、みどり池に至る登山道をたどります。
ポクポクと木道を歩きます。
完全に気を抜いて、ぼんやり逍遥モードで歩いていたら、いきなり道を間違えました。まぁ、強引に突っ切ればすぐに正規のルートに合流するんですけどね。
何度か林道を横切りつつ登っていきます。
ほどなく、みどり池入り口のバス停に着きました。バスの便によっては、ここまで乗ってこれます。
平日ですが、付近の広場には8台のクルマが駐車していました。
奥に見える車止めのわきをすり抜けて行きます。
かたわらに登山者カード入れが立っています。
すぐ橋があらわれ、欄干に木の枝が何本も立てかけてありました。しらびそ小屋の玄関にも似たような木の杖がありました。
登山道のかたわらに登山道情報が掲示されていました。台風24号の影響で本沢温泉方面の登山道の一部が通行止めとのこと。
木漏れ日のなか登っていきます。
こまどり沢の味わい深い案内板です。
みどり池のかたわらに建つしらびそ小屋に到着しました。
しらびそ小屋のテント場
傾斜地に2棟が建っています。下側が玄関です。
リスを見ることはできませんでした。
いちばん上に建っている外トイレは男女共用。赤いタンクに手洗い用の水がはいっています。(飲用不可)
飲料用の水は受付でプラティパスを渡して入れてもらいました。キャップがしっかり締まっていなかったのか、あとでテントに横倒しに置いたら水が漏れました。ご用心。こういう場合は自分でしっかり確認しなくてはいけません。
受付を済ませて、テント場に行きます。登山道をすこし戻ったところから分岐します。
テント場のキャパシティは10張程度。木に囲まれており、山の展望はほとんど期待できません。
いちばん手前のテーブル状の岩のわきにモンベルのU.L.ドームシェルターを設営しました。
稲子岳南壁を偵察
テントにこもる前にもうひと仕事。みどり池に映る天狗岳を見送り、中山峠への登山道を偵察します。
池の南寄りに進むと、稲子岳が見えます。
15分くらい進むと、稲子岳の南壁を正面から望むことができます。取り付きへ続く踏み跡や赤布を確認しました。明日登るつもりで偵察したのですが、諸般の事情により天狗岳を往復するだけにしました。
インターネットを遮断した夜
テントに戻りました。今晩の主食はおでん。
寒い夜でした。ドコモの電波が入るらしいのですが、かなり微弱だと思われます。むしろ好都合。インターネットを遮断して、我に返る時間をもてます。ウォークマンに入っている古い音楽を聴きながら、利尻島に106年ぶりに海を渡って上陸したという熊のことを考えていました。
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