「山と渓谷」など山岳雑誌で、よく全装備をひろげた写真が掲載されます。1980年代、冬山に本格的に取り組もうとしていた頃に真似してみました。我ながら微笑ましい。今となっては貴重な写真です。
写真の左上
- (1) 綿のタオル
- (2) テントまたはツェルト(?)
- テントのスタッフサックに見えます。この山行では無人小屋に泊まったのですが、非常時のために持っていったのでしょうか。当時のテントにしてはコンパクト過ぎます。ツェルトかもしれません。
- (3) テントポール(?)
- (4)(5)(6)(7) アルミのコッフェル、フライパン類
- (4)(6)(7)はソロ用のコッフェルセットだったと記憶しています。
- (8) 針金
- (9) ローソク
- 登山用のぶっといローソクではなく、なぜか細いカメヤマローソクを使いました。先輩たちから受け継いだ習慣です。マナスル121の青い缶に溶けた蝋をたらして立てました。とても倒れやすかったです。
- (10) 天気図用紙
- (11) 厚手の手袋
- 未脱脂ウールのハンガロテックス。冬山の定番でした。
- (12) 充電式の髭剃り器
- 数日の山行になんでこんなものを……。体力に満ち溢れていたので、便利品は気軽に持っていきました。
- (13) 携帯ラジオ
- たしか先輩に借りました。
- (14) ロングスパッツ(青)
- (15) 謎のウェア(赤)
- ナイロン系のパンツだと思われます。着用した記憶がありません。
- (16) 国土地理院2万5千分1地形図
- (17) コンパス
- SILVAのNo.3。現在も所持しています。
- (18) オーバーヤッケ(黄)
胸元にカンガルーポケットがあります。左右のハンドポケットはつながっており収容力抜群。たしかダイエーのアウトドア用品コーナーで買いました。現代のソフトシェル素材でこれを作ってほしいです。- (19) ウールのタイツ
- ……と言えば、聞こえはいいですが、ラクダの股引と言ったほうが正確でしょう。これを見た母親が「あんたもこんなもの着るようになったんだねぇ」と悲しげでした。
写真の左下
- (20) 中間着
- 外側がフリースのような起毛。内側はツルツルの生地で腕通しがスムーズでした。登山用ではなく、普段着です。
- (21) ナイロン製のオーバーミトン。
- (22) ダウンシュラフ
- 恩師(ワンダーフォーゲル部の顧問教授)からお借りしました。軍用の放出品と言った風情で、フェザーの比率が多かったです。
- (23) 化繊シュラフ
- ワンダーフォーゲル部合宿の常用品です。ダウンシュラフと併せて、ダブルシュラフの布陣でのぞみました。
写真の右上
- (24) ピッケル
- シャフトが木製です。我が部は冬山をほとんどやりませんでしたが、部室に何本か転がっていたのを拝借しました。山行中の写真を見ると、キスリングの上に横刺ししています。これで電車やバスに乗り込んだのでしょうか。無頓着でした。
- (25) 帆布製のサブザック
- ミニキスリングです。
- (26) プラスチック製のコーヒードリッパー
- 昔からコーヒー好きでした。こんな嗜好品も体力にまかせて持っていきました。
- (27) ヘッドバンド
- 沖縄で買ったミンサー柄です。現在も所有しています。
- (28) ヘッドバンド
- 北海道で買ったアイヌ柄です。現在も所有しています。防寒には役立たないのに、なぜヘッドバンドを2つ携行したのか謎です。しかも山行中、ヘッドバンドをした写真は一枚もないという。
- (29) 一斗缶(いっとかん)
- 主として食糧、その他細々したモノを詰め込んで、キスリングのなかに放り込みました。これがあればキスリングのパッキングが簡単になります。ただし重い。たしか恩師が隊長を務めていたボーイスカウト隊に歩荷要員として参加したあと、その装備をもらい受けたものです。「晒水飴」というシールが貼られているのがご愛敬です。
- (30) 目出し帽
- アクリルかポリエステルの安物でしたが、長いこと愛用しました。
- (31) 大きなタッパー
- いちばん手前に映っているピークワン(PEAK 1=ガソリンストーブ)を格納しました。
- (32) ジフィーズの味付き乾燥米
- 貧乏学生には贅沢品でしたが、冬山登山などここ一番では頑張って投入しました。
- (33) 贈答用の紅茶の缶
- タッパー替わりに使用していました。一斗缶といい、この缶といい、装備の軽量化には無頓着だったようです。
- (34) 緑色のタッパー
- 謎の品です。いちばん手前に映っているEPIのバーナーヘッドを格納したのではないかと思います。
- (35) ワカン
- 芦安製(!)の輪かんじきです。木部や縄にアマニ油を浸み込ませて、耐久性と撥水性を増しました。このときの山行では雪がほとんどなく、使わずじまいでした。
- (36) 歯磨きセット
- これも使いませんでした。
- (37) 小さなタッパー
- エマージェンシー系の小物を格納したと記憶しています。
写真の右下
- (38) 10本爪アイゼン
- 恩師からお借りしました。いかにも国産の鍛造品という趣をただよわせています。1本締めストラップです。
- (39) 予備のストラップ
- こちらは自分で買いました。
- (40) ホワイトガソリン2リットル
- (41) ガソリンストーブ
- 知る人ぞ知るColemanのPEAK 1。登山にそれほど熱中しているわけでもない友人がなぜか所有していた品を借りました。
- (42) ファネル(燃料補給用の漏斗)
- Coleman純正です。当然これも借りものです。
- (43) ガスストーブのバーナーヘッド
- EPI製品。当時交流のあった女子大ワンダーフォーゲル部からお借りしました。強力なガソリンストーブがあるのに、予備としてガスストーブを持っていきました。
- (44) ガスカートリッジ
- EPI製品。現在は黄色い文字の缶は販売されていません。「寒冷地用」と記載されているようです。
番外編
撮り損ねた写真
途中で切れた写真(フィルムの巻き上げがうまくいかなかったらしい)に他の装備が写っていました。
- (45) トイレットペーパー
- (46) アルパインガイド
- アルペンガイドではありません。
- (47) 薄手の長袖シャツ
- (48) お風呂マット
- 就寝時のウレタンマット代わりにしていました。キスリングの背当てとしても有効でした。
山頂の写真
ゴム引きのカッパやセパレート式のヘッドランプ(たしかNationalの緑色の製品)が写っています。
現在の雪山装備はこちらです。
雪山登山ウェア総点検【2023年版】
私の2019年12月時点の雪山登山用ウェアを紹介します。山域や積雪状況、予想気温によって、取捨選択して携行します。広義の「身に付ける」装備として、サングラス、ロングスパッツ、登山靴、アイゼンを含めました。
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