ボルダリングしている動画を自撮りすることがあります。たいてい背後から撮るので露骨に顔バレすることなく、1つの課題(ルート)を完登する時間は数分程度なので素人でも動画編集を楽しみやすい。YouTubeなど動画サイトにはたくさんの作品がアップロードされています。
寒冷地ではバッテリーが消耗しやすい?
「せっかく完登したのに途中で切れていた」
ボルダリングは指先の汗が大敵なので秋から春にかけてがベストシーズンとなります。冬場、やっと完登してカメラを確認すると、カメラが途中でシャットダウンしてしまい最後まで撮れていないことがあります。なんてこったい! えっ、バッテリーがもうない? 充電したばかりなのにおかしいな。
低温だとバッテリーが早く消耗するわけではない
低温だと、
「イオンが動きにくくなる」→「電圧が下がる」→「カメラが『もうバッテリーがない』と判断してシャットダウンする」
というのがカラクリです。
バッテリーを温めると復活します。
カメラ本体を直接保温するのは危険
じゃあ、カメラにカイロをくくりつけて保温しよう、なんて考えるのは軽率です。寒暖差が大きいと内部が結露したり、過熱で電子回路が暴走したり、カメラを壊す危険があります。
根本的なことを言えば、カメラじゃなくてバッテリーを保温しなくてはなりません。
手軽で安価で効果的なバッテリー保温システム
こんなバッテリー保温システムをひねり出しました。
ビンクの袋の中には何やら白い物体と緑の物体が入っています。
種明かしすると、モバイルバッテリー(白)と灰式カイロ(緑)です。
カメラにはバッテリーを入れていません。充電用のMicroUSB端子にモバイルバッテリーをつないで給電しながら動画撮影します。
100均のボトルホルダー
ピンクの袋は、100均で購入したボトルホルダーです。
内側にアルミシートが貼られており、保温性が高いです。
カイロ
モバイルバッテリーを保温するために、カイロといっしょにボトルホルダーに入れます。
私は取り扱いが簡単な灰式カイロを利用しています。もちろん、ハクキンカイロ、ZIPPOハンディウォーマー、屋外用の使い捨てカイロなどでもOKです。
灰式カイロについてはまた別の機会に紹介させていただきます。
モバイルバッテリー
このモバイルバッテリーはDocomoのスマートフォンを購入したときのオマケです。スマートフォンを1回フル充電するくらいの容量(2500mAh)です。日帰りのボルダリングで動画撮影に利用するにはこれくらいで十分でした。
テント泊登山の場合には、スマホのGPSをよく使うので、SONYのモバイルバッテリー(10000mAh)を携行します。
木の幹にぶら下げる
ボトルホルダーのストラップにはワンタッチバックルが付いているので、木の幹などにぶら下げることができます。
手持ち撮影するなら腕にぶら下げる
もちろんピッケルにぶら下げることもできる
雪山ではセルフタイマーを仕掛けて、離れた場所に歩いていくあいだにバッテリーが冷え切ってしまうかもしれません。この保温システムがあれば安心です。
モバイルバッテリーの温めすぎに注意!
wikipediaの「リチウムイオン二次電池」より引用。
内部短絡などで温度が上がり、内圧が上昇した場合には電流遮断機能付き安全弁を内蔵することで爆発を予防している。この安全弁は正極の凸部にあり、一定以上の圧力がかかるとガスを外部に放出する。また、円筒形電池のトップカバーには、温度上昇により内部抵抗が増大するPTC素子が内蔵されており、温度上昇が起こった際には電流を電気的に遮断する構造になっている。
上で紹介したバッテリー保温システムは寒冷地の屋外用です。モバイルバッテリーとカイロを完全密閉・完全密着するわけではないので、過熱してバッテリーを痛める心配は少ないと考えます。
雪山でジャケットの胸ポケットにモバイルバッテリーとカイロをいっしょに入れたら(これはそもそも危険)、スマホへの充電が安定しなかった経験があります。最初、USBケーブルの不良を疑ったのですが、そのケーブルを自宅で使うとなんら問題ない。「バッテリーを温めすぎたので電流遮断機能が働いたのではないか」と思い当たりました。
カメラを手持ちで使うなら、モバイルバッテリーを胸ポケットに収めて体温で温めながら、USB充電ケーブルで給電するくらいが丁度よさそうです。
iPhoneなど寒さに弱いと言われているモバイル機器でも、この方法なら問題なく動画撮影などできます。
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