ビクトリノックスやレザーマンのようなマルチツールを補完する道具として、ペーパークリップを携行することをおすすめします。
登山に限らず、日常生活やオフィスワークでも役に立ちます。ウルトラライト(1グラム以下)ですので、私はいつも持ち歩いています。
ペーパークリップがマルチツールを補完する
マルチツールは、切る、刺す、こじ開ける、など人間の手では困難な作業を可能にしますが、現代的な電子機器への対応については今一つです。
ペーパークリップなら可能な作業をいくつか挙げてみます。
スマートフォンのSIMトレイをイジェクトする
スマートフォンのSIMトレイのイジェクトボタン(小さな穴)を押すことができます。専用のSIMピンをなくしたら、ペーパークリップで代用しましょう。
山奥ではdocomoの電波しか届かないことがありますが、そのスマートフォンが不調になったら? SIMを同行者のスマートフォン(auやSoftBank)に差し替えれば通信できるかもしれません。
モバイルルーターのハードウェアリセットボタンを押す
モバイルルーターなどネットワーク機器の調子が悪くなったら、ハードウェアリセット用のボタン(小さな穴)を押しましょう。
PCやネットワーク機器にはたいていハードウェアリセット用のボタン(小さな穴)が付いています。電源ボタンを押してもシャットダウンできなくなったら、最後の手段としてこのボタンを押します。お手持ちの機器のボタンの位置(小さな穴)を確認しておきましょう。
おりしもこの記事を書いているとき、半年前に買ったノートPCが完全にフリーズしました。バッテリー内蔵型なので、バッテリーを引き抜いて強制電源オフする荒技が使えません。電源ボタンの横にも底面にもシャットダウンホールが見当たりません。スマホで調べると、「電源ボタンを15秒長押しする」と判明しました。
CD/DVDドライブの強制イジェクトボタンを押す
CD/DVDドライブが電気的に壊れて、中のディスクを取り出せなくなったら、強制イジェクトボタン(小さな穴)を押しましょう。物理的なロックを直接解除できます。
SIMピンは汎用性に劣る
「ペーパークリップじゃなくて、SIMピンを携行すればいいのではないか」
と考える人がいるかもしれません。
SIMピンは先端の長さが1cm未満です。DVDドライブのディスクトレイをイジェクトするには長さが足りません。汎用性をとるなら、やはりペーパークリップのほうが適しています。
安全ピンも悪くない
安全ピンを持ち歩くのも悪くありません。ペーパークリップと同様に細長い先端をもっています。
先端が尖っているので、電子機器を(たとえピンホールの奥底であっても)傷つけるのが気になるかもしれません。しかし、他の用途で、たとえば何かを仮留めしたいときに重宝します。テントのファスナーがこわれたら安全ピンで仮留めしましょう。
安い裁縫セットを購入すれば、安全ピンの1個や2個付いてきます。
サバイバルキットの類を1つ購入しても良いでしょう。
財布に入れて携行する
私はペーパークリップを保険証といっしょにパスケースに収納し、いつも財布に入れています。
ちなみに私が使っている財布はこのタイプ。
山に行くときは余分なカード類を除くだけでそのまま持っていきます。山の中ではチャック付きポリ袋に入れて防滴対策します。
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