テント泊縦走に携行するカトラリーは割り箸とスプーンくらいでした。
尾西食品のアルファ米シリーズを利用する場合は、小さなプラスチック製のスプーンが付属しているので、それでご飯をかきこんだり、みそ汁やスープの具をすくいます。
モンベルのリゾッタシリーズを利用するようになってからは、スプーンを携行するのを忘れないようにしています。
カトラリーの失敗談
甲斐駒ヶ岳山頂で箸がなくて困った

昔、積雪期に甲斐駒ヶ岳に登った時のこと。カップヌードルを作ったものの、箸を忘れたことに気づきました。これが無雪期や樹林帯なら、枝切れの一つや二つ、地面に落ちているかもしれませんが、ここは積雪期の岩稜の頂点です。
うーん、どうしたものか。指ですくって食べるには熱すぎます。
著名なクライマーが冬のヨーロッパアルプスで荷物を減らすためにハーケンをスプーンの代わりにしたという話を思い出しました。
こんな感じ?

ハーケンは持っていませんでしたが、EPI伝統の4本ゴトクのストーブを使っていたので、そのゴトクを取り外して、箸の代わりにしました。シンプルな道具は応用がききやすいです。
調理中にスプーンが容器の中に倒れて困った

三ッ峠山でホットケーキを作った時のこと。卵と牛乳を加えて、スプーンでかき混ぜました。牛乳や粉をつぎ足すときにスプーンをタッパーのフチに立てかけるのですが、手を離したすきに一度ならずスプーンが中に倒れました。もっと小さなタッパーなら、こんな事態にはならないのですが、スプーンを格納するために大きめのタッパーを選択したのです。
そうか、こんなときのために折りたたみ式のスプーンやフォークが必要なのか。
コンパクトにカトラリーを携行したい
従来、折りたたみ式のスプーンやフォークを懐疑的な目で見ていました。「さして嵩張るモノではないのに、そんなギミックを採用する必要があるのだろうか。重くなるだけではないか」
ちなみに折りたたみ式ではなく、重ねて一体化できるタイプのカトラリーセットにも首をかしげました。「ビニールの収納袋が付属しているのに、一体化する必要があるのだろうか。スプーンに付いてる突起が洗うとき邪魔ではないか」
そんな私も、コンパクトな持ち歩きセットを作りたいとき、折りたたみ式が有用なのだと今更ながら(登山愛好歴ン十年にして)気づかされました。
ひとまずお手軽な100均で揃えてみました。
購入時のパッケージの写真
キャンドゥの折りたたみスプーンのパッケージ

キャンドゥの折りたたみフォークのパッケージ

キャンドゥの折りたたみナイフのパッケージ

ダイソーの折りたたみスプーンとフォークのパッケージ

キャンドゥのソムリエナイフのパッケージ

ダイソーのソムリエナイフのパッケージ

ダイソーの6徳万能ナイフのパッケージ

展開時、折り畳み時の写真など
キャンドゥのカトラリーを並べた
キャンドゥのカトラリーを展開して並べた

キャンドゥのカトラリーを折りたたんで並べた

展開時にワイヤーを固定するための突起(半球形のポチ)がしっかりしています。カチリと嵌めたあと、金具をカトラリーの先端にスライドさせ、ワイヤーを外に広げる力で固定します。

ダイソーのカトラリーを並べた
ダイソーのカトラリーを展開して並べた

ダイソーのカトラリーを折りたたんで並べた

展開時にワイヤーを固定するための突起(半球形のポチ)はごくわずかです。固定する役目をはたしません。金具をカトラリーの先端にスライドさせ、ワイヤーを外に広げる力と、金具の出っ張りを先端に引っ掛ける力で固定します。

ダイソーとキャンドゥのフォークは反り方が逆になっている

ダイソーのフォーク(右)は、キャンドゥのフォークと反り方が逆になっています。ダイソーのスプーンと並べた場合にもそう感じます。
ご飯をフォークの背に乗せて食べるイギリス式マナーでは使いやすそうです。
ダイソーのソムリエナイフ
ダイソーのソムリエナイフを展開した

ダイソーのソムリエナイフを折りたたんだ

ナイフ、缶切り、栓抜き、ワインオープナーを備えています。
キャンドゥのソムリエナイフ
キャンドゥのソムリエナイフを展開した

キャンドゥのソムリエナイフを折りたたんだ

ナイフ、缶切り、栓抜き、ワインオープナーを備えています。
ソムリエナイフでワインのコルクを抜くときはテコを利用します。耐久性に不安があるなら、T字に保持して真っすぐ引き抜いたほうが良いかもしれません。

ダイソーの6徳万能ナイフ
ダイソーの6徳万能ナイフを展開した

ダイソーの6徳万能ナイフを折りたたんだ

ナイフ、缶切り、栓抜き、マイナスドライバー、プラスドライバー、ワインオープナーを備えています。
なんとAmazonで同じ商品を見かけました。送料のほうが高くなるのではないでしょうか。
実測重量
| キャンドゥのスプーン | 28g |
|---|---|
| キャンドゥのフォーク | 21g |
| キャンドゥのナイフ | 24g |
| ダイソーのスプーン | 32g |
| ダイソーのフォーク | 24g |
| キャンドゥのソムリエナイフ | 58g |
| ダイソーのソムリエナイフ | 51g |
| ダイソーの6徳万能ナイフ | 51g |
いずれは一生モノを
100均のカトラリーはいずれもステンレス製(部分的にABS樹脂)です。加工精度が高いとはお世辞にも言えません。軽量さや耐久性を考慮するなら、行き着くところはやはり登山用品メーカーが本腰を入れたチタン製品です。
ユニフレームの製品などは写真を見るだけで、その精度の高さや質感が伝わってきます。
材質はチタニウム。重量はスプーンが約18g、フォークが約17gです。100均のステンレス製より極端に軽いわけではありません。
ダイソーの六徳ナイフは、ビクトリノックスのツーリストあたりに相当するでしょうか。
重量は同等です。
いずれは一生モノを、と思います。100均の道具が壊れたら買い換えるとしましょう。









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