一般的には、ヘルメットの上からフードを被れるだけの十分な大きさがあることが重要とされています。ヘルメットを着用する登山では、ヘルメット対応フード(大型+ドローコード調整可)のモデルを選ぶことで、防風性と雨天時の保護性能を両立できます。
ただし……。
- ヘルメットを着用できるほど大きなフードを備えたレインウェアが少ない。
- 一応「ヘルメット対応」を謳っていても大きさが不十分な場合が多い。強引にフードをかぶると、首回りが窮屈で仕方がない。
- 上下左右を見た拍子に、ヘルメットがフードに押さえつけられて歪み、視界をふさぐので危険である。
これらの問題を解決するには「ヘルメットの内側にフードをかぶる」のが一案。

ヘルメットの外側にフードをかぶる

ヘルメットの内側にフードをかぶる
ヘルメットで押さえつければ、頭の動きにフードが確実に追従するのでむしろ快適かもしれません。ヘルメットの通気口から雨粒が侵入しますが、ヘルメット内側のパッドやストラップはさほど水分を含まないので大丈夫です。
「そもそも雨降りの最中にヘルメットが必要な岩稜帯を歩くのか」という疑問がわきますが、いざそんな状況に追い込まれたときの対処法を模擬演習しておいて損はありません。
なお、山岳救助隊の皆さんはヘルメット着用が基本なので、
- ヘルメットとフードが干渉しやすい。
- ヘリコプターの爆風にフードが煽られやすい。
- 隊員同士のコールが聴き取りにくい。
といった理由から、フード収納型(あるいは着脱型)の人気が根強いそうです。

フード展開時(前面)

フード収納時(前面)

フード展開時(背面)

フード収納時(背面)
ひと昔前の登山用レインウェアでは、フードをホックで取り外したり、襟の内側に巻き込んで収納したりできるタイプが多数派でした。
現在は一体型が主流です。フードを背中側に垂らしておいても、たいして邪魔になりませんし、いちいち襟の中に入れたり出したりするのが面倒くさい、という方向にシフトしました。
むしろレインウェア本体をフードの内側に巻き込んで収納するのが通。逆転の発想(ナツカシイ響き)です。
登山用レインウエアの選び方についてはこちらの記事をご参照ください。

〇〇ハックでは読めない登山用レインウェアの選び方
レインウェアは常時着用せず、行動中はザックのなかに収納する。山に出かけて帰宅するまで、一回も使わないことさえあります。そのため軽量コンパクトさが優先される傾向にあります。内側にたくさん着込むことを想定しないため、シルエットは比較的細身です。
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