登山後の電車やバスで香水として虫よけシールを利用する


連日テント泊したり、真夏の低山で汗だくになって下山したあと、公共交通機関の密閉空間に身を置くと、自分の汗臭さに気が付きます。

王道の対策法は、

  • ウェアをメリノウールにする。(天然の防臭抗菌効果あり)
  • 山中でこまめに洗濯する。(夏は着干しする)
  • 下山後の着替えをザックにしのばせる。(重量が増える)

ですが、香りでごまかす系の対策をひとつ提案します。

ウルトラライトな香料

女性なら、ふだん使っている香水やアロマを小さなスプレーボトルに入れて携行するかもしれません。男性のほとんどは、そんなものを持っていません。余分な重量をかつぐうえに、ボトルの破損液漏れの心配があるので、二の足を踏む人が多いはずです。

安価超軽量持ち運びやすい香料として、虫よけシールを利用しましょう。

アース製薬の「虫よけパッチアルファ 24枚」は、たいていの薬局で見かけますし、最少のパッケージで安価です。300円程度で、ひと夏もちます。

開封の儀

アルミラミネートのチャック付袋に入っています。台紙1枚にシールが6枚。それが4シートあります。

裏の説明書き

シール2枚をチャック付ポリ袋に入れて密閉する

実測1gです。もしかすると2g寄りの1gかもしれませんが、だとしても超軽量で嵩張りません。破損や液漏れの心配がありません。

チャック付ポリ袋に入れて小分けすると、当日すぐ使うなら良いのですが、1週間くらいおくとあまり香りがしませんでした。アルミで裏打ちされた袋でないと速く揮発するようです。たいして重くないので、最近は元のパッケージをそのまま持ち歩くようになりました。

高尾山の帰りにテストした

体温で温めないと香りの成分が揮発しにくい

最初、チャック付ポリ袋から出して、ザックのサイドメッシュポケットに放り込んでみたのですが、香りがしません。どうやら体温で温めることが前提となっているようです。だからウェアに貼るように書いてあるのですね。

わきの下に貼り付ける

あまり目立たないように、わきの下あたりに貼り付けてみました。しばらくは効果が感じられませんでした。次の駅で人が乗降したとき、空気の動きに混じって、レモンの香りが鼻に届きました。最初は、すぐ近くに立った女性の香水かと思いました。

「せっかく実験中なのにタイミングが悪いな……」

が、やがてそれが自分の香りだと気づきました。

時間がたつと、ほとんど香りがしなくなった

香りが薄れたというよりは、自分の鼻が慣れたようです。香りが薄れたと勘違いして、ここでさらに香りを足すと、おそらく周囲では香りが強すぎるはずです。

微香に徹する

本人の鼻が香りに慣れることを計算に入れましょう。

街中や公共交通機関でときどき強烈な香水の匂いを発散している人がいますが、あれは鼻が悪いのか、本人の鼻が香りに慣れることを計算できていないのだと思います。


香りでごまかす系ではありますが、一定の効果を実感できました。もちろん本来の用途である山中での「虫よけ」として携行して損はありません。

その他、注意点など書いてみます。

登山中に甘い香りを発散すると、危険な動物や生物(熊や蜂)を惹きつけるおそれがある

柑橘系の匂いはスズメバチを惹きつけると言われています。「虫よけ」なのに蜂を惹きつける? いったいどっちだよ、という気がしますが、肝に銘じましょう。

かの熊撃退スプレー(トウガラシエキス入り)でさえ、噴射後に時間がたつと甘く熊を惹きつける匂いに変化すると言われています。(なので山中でのテスト噴射は禁物。街中でテスト噴射した品を持ち込んではいけない。新品を持ち込むべし。とホーボージュンさんがBE-PALで書かれていました)

肌に直接貼ってはいけない

パッケージに記載されているとおりです。

精油の中には、肌についた状態で紫外線に当たると、皮膚にダメージを与える「光毒性」という作用を持つものがあります。

Tea-Treeの森 – 「エッセンシャルオイル(精油)の基礎知識」より

パッケージをいったん開封すると、徐々に成分が揮発していくので、早めに使い切る。

香りを足したければ、手持ちの香水やアロマを一滴たらすと良いでしょう。

虫よけシールの成分や香りをすべて自作したければ、そのためのシールが単体で販売されています。

人工的な香料は避けたほうが良い

最初、百均で見かけた商品を試したのですが、香りが人工的で、しかもシールの粘着力が弱くて実用性に難ありでした。

成分が単に「香料」と表示されている場合、人工的に合成された香料である可能性が高いです。

「レモンユーカリオイル」などと明記されている商品をおすすめします。

真夏以外でも汗臭さに注意が必要

汗は乾いたあとのほうが強く臭います。真夏にウェアが終始しっとりしているうちはあまり臭いません。湿気が臭気を閉じ込めてくれるからでしょう。春や秋の汗が乾きやすい季節こそ要注意です。

普段着なら胸ポケットの内側に貼る

夏場は普段着でも汗臭さが気になることがあるでしょう。シールを貼るベストポジションは胸ポケットの内側です。シールに十分に体温が伝わりますし、他の人からは見えにくいです。

虫よけシールにはたいていカワイイ系のイラストが描かれています。子供の身を守る用途を想定しているのでしょう。大人がクマのプーさんを貼るのは気恥ずかしい。これがクマよけにもなるなら大歓迎ですけどね。

その他の防臭対策

登山ウェアの説明書きによく《ポリジーン抗菌防臭加工》と記載されています。

その効果が落ちてきたら、「ポリジンスプレー」や「ポリジン ウォッシュイン」で銀イオンを復活させましょう。

変更履歴

  • 初公開(2017年8月6日)
  • チャック付ポリ袋に入れて小分けすると香りが揮発しやすい旨を追加しました。(2017年9月26日)
  • アイキャッチ画像を変更し、「普段着なら胸ポケットの内側に貼る」を追加しました。(2018年6月28日)
  • 「その他の防臭対策」を追加しました。(2018年8月30日)
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